【解説】全国のいじめ認知件数３２万件

（解説 2017-10-31付）

　文部科学省がまとめた二十八年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果（速報値）によると、全国の国公私立小・中・高校、特別支援学校におけるいじめの認知件数は三十二万三千八百八件（二十七年度二十二万五千百三十二件）、児童生徒一千人当たりの認知件数は二十三・九件（同十六・五件）と増加した。

　校種別では、小学校が二十三万七千九百二十一件（同十五万一千六百九十二件）、中学校が七万一千三百九件（同五万九千五百二件）、高校が一万二千八百七十四件（同一万二千六百六十四件）、特別支援学校が一千七百四件（同一千二百七十四件）。

　いじめを認知した学校数は二万五千六百九十九校（同二万三千五百五十七校）で、全学校数に占める割合は六八・三％（同六二・一％）となっている。

　いじめの態様のうち、パソコンや携帯電話などを使ったものは一万七百八十三件（同九千百八十七件）で、いじめ認知件数の三・三％（同四・一％）を占めた。

　いじめ防止対策推進法に規定する重大事態の発生件数は四百件（同三百十四件）。

　地方いじめ防止基本方針は、二十七年度同様、すべての都道府県で策定済。一方、市町村は八四・二％（同七六・六％）だった。

　いじめ問題対策連絡協議会の設置は、都道府県が一〇〇％（同九七・九％）に対し、市町村は七一・七％（同六四・八％）。

　重大事態の調査、再調査を行うための機関設置について、教育委員会の附属機関として設置済は、都道府県の八三・〇％（同七六・六％）、市町村の五四・七％（同四七・二％）。地方公共団体の長の附属機関として設置済は、都道府県の八九・四％（同八九・四％）、市町村の四三・二％（同三六・六％）だった。

(解説 2017-10-31付)