札幌市発寒南小が実践発表会　主体的な学び生み出す　全学年の算数科計１３授業

（学校 2016-11-07付）

自立して考える力と、仲間と協働して問題解決する力の向上を目指す授業を公開

　札幌市立発寒南小学校（辻尚樹校長）は十月下旬、同校で第七回教育実践発表会を実施した。全学年計十三学級で算数科を公開。自立して考える力と仲間と協働して問題解決する力の向上を目指す授業を紹介した。

　同校は、二十六年度から研究主題を「一人一人の主体的な問題解決を生む授業の構築」と設定。研究教科は算数科としている。基礎的な知識・技能を確実に習得できる授業、仲間と学び合い、見方・考え方を深める授業を目指している。本年度は、三ヵ年研究の最終年度。

　公開授業は、「数と計算領域」「量と測定領域」「図形領域」「特別支援」の四つの部会で構成。うち、「図形領域」で公開授業を行った四年一組（田中恭子教諭、児童数三〇人）は、単元「垂直、平行と四角形」を展開した＝写真＝。

　本時は十四時間扱いの六時間目。「四角形に平行は何組あるか」に着目させ、平行四辺形と台形の特徴を理解させることをねらった。

　田中教諭ははじめに、平行四辺形と台形を含めた六つの異なる四角形が書かれたプリントを配布。前時に作成した「三角形と長方形の図形カード」の重なり合う部分が、プリントと同じ四角形になるよう促した。児童は、「三角形と三角形」「三角形と長方形」「長方形と長方形」の重なり合う部分でできた四角形に分類できることを確認した。

　続いて、田中教諭は「分類した四角形には、共通点がある。それは何だと思う？」と質問。児童たちは「形が似ている」「平行がある」などと発言した。

　最後に、田中教諭は「共通点は平行なのかな？確認してみよう」と呼びかけた。児童たちは「平行が一組あった」「この図形には、平行がないよ」などと話していた。　さいごに、田中教諭は「平行なしは四角形」「平行一組は台形」「平行二組は平行四辺形」などと説明し、「四角形の平行が何組あるか分かると、簡単に分類ができるね」と学びを振り返った。

　このあと、全体会、領域別分科会を行った。

(学校 2016-11-07付)