道教委第３回道いじめ問題審議会　基本方針見直しへ協議　対策推進法施行後の点検評価も

（道・道教委 2017-03-31付）

委員７人が出席し、推進法施行後の点検評価、いじめ防止基本方針の見直しについて協議した

　道いじめ問題審議会（会長・宮﨑隆志北海道大学教授）の二十八年度第三回審議会が二十七日、道庁別館で開かれた。本道におけるいじめの現状やいじめ防止対策推進法施行後三年経過後の点検評価について協議したほか、道いじめ防止基本方針の見直しについて、その手順を確認した。

同審議会は、道いじめの防止等に関する条例に基づき、道教委の附属機関として設置。道教委の諮問に応じ、いじめの防止等のための対策の推進に関する重要事項について調査審議を行う。

　冒頭、梶浦仁学校教育監があいさつに立ち、「本日は、第二回の審議会において議論いただいた道教委のいじめ防止対策の点検について、いじめ防止対策連絡協議会からの意見についても報告させていただく。さらに、三月十四日には国のいじめの防止等のための基本的な方針が改定され、道においても次年度、道いじめ防止基本方針の見直しを進めることとしており、この点についても協議いただきたい」と述べ、きたんのない意見を求めた。

　議事に移り、事務局が本道におけるいじめの現状やいじめ防止対策推進法施行後三年経過後の点検評価について説明。そのうち、推進法施行後三年経過後の点検評価に関しては、「道と市町村における基本方針の策定と組織の設置」について報告。市町村の取組状況（二十八年三月三十一日現在）について、いじめ防止対策推進法第一二条に規定する「地方いじめ防止基本方針」の策定状況については、策定済みが百十一市町村で六二・〇％となっており、全国平均の七六・六％を一四・六ポイント下回っていることなどを示した。

また、二月二十日開催の道いじめ問題対策連絡協議会において、点検五項目にかかわり、各構成機関・団体から出された意見について報告した。

　委員からは、「いじめられた児童生徒をスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーにつなぐのは教員なので、その状況も把握してほしい」「いじめの現状について、小・中・高校の括りの中で、各学年によってどんな差があるのか。それを調査・分析することよって、本質的なことが明らかになってくるでは」などの意見が出された。

道いじめ防止基本方針の見直しの背景として、事務局が「道いじめの防止等に関する条例」附則第二項において、「知事は、この条例の施行の日から起算して三年を目途として国内の法制度の動向等を踏まえて必要な措置を講ずる」ものとされていることなどを挙げた。

　見直しの方法について、現段階では、いじめ問題審議会において、検討（①見直し方針、検討スケジュールの提案②関係機関等との連携〈大学、高校長協会など〉③基本方針についての評価、論点整理④素案作成⑤見直し案作成）した上で、道民から意見聴取する、といった手順を想定。時期については、「二十九年度のできる限り早期に見直し、改定していきたい」との考えを示した。

　見直しの方針、検討スケジュールについては、次年度の第一回審議会において提案する予定。

(道・道教委 2017-03-31付)