メンタルヘルスを高める職場のコミュニケーションづくり №1 メンタルヘルスを高める職場のコミュニケーションづくりの大切さ
(メンタルヘルス 2016-04-27付)

 コミュニケーションとは、感情や意思、情報をお互いに交換し、自分の考えや思っていることを伝え合うことであり、その活性化を図ることは職場の人間関係を良好にし、教育活動を円滑に進めて行くうえで必要不可欠です。

 コミュニケーションが不足すると、必要な情報が途切れるなど協力して教育活動を進めることができなくなり、教育成果を思うようにあげることはできません。

 特に学校の危機管理では、事故の未然防止のための発見が遅れたり、対処・対応の機能も十分に果たすことができなくなります

◆職場の心の健康の保持・増進はコミュニケーションづくりから

 コミュニケーションづくりは、職場の心の健康の保持・増進を促します。

 教育を進める中で「学級経営や授業が上手くいかない」「保護者との信頼関係をどう築いたらよいのか」など、悩みや不安、ストレスを抱えることがあります。

 こうした場合、職場のコミュニケーションを活性化させ、相手の立場になって勇気づけたり、協力や支援を行うことで、孤立し一人で問題を抱え込むことがなくなります。

 またそのことが職場の温かな人間関係を醸成し、メンタルの不調を防止することになります。

◆コミュニケーションとは相手の話を聴くこと

 しかし、コミュニケーションには誤解がつきものです。

 たくさん話しができる人や話し上手な人が、コミュニケーションの能力の高い人と思われがちですが、一方的に話をしたからと言ってコミュニケーションが図られるとは言えません。大切なのは双方向の意思疎通です。

 双方向の意思疎通のためには、お互いに相手の話を十分聴こうとする姿勢が求められます。

 言葉だけではなく顔の表情や目線、受け答えの態度や沈黙などにも注意を払い、相手が伝えたいことを知ろうとすることです。

 特に学校のリーダーの皆さんは、自分の話をするよりも教職員や事務室、保健室の話に耳を傾けようとする姿勢が期待されます。

 聴くことができないと、相手が持っている情報や考えを知ることができないばかりではなく、相手の理解を得るより自分の思うままに話し続け、自己満足的な会話に陥ってしまうことになりかねません。

※昨今、学校の職員室ではコミュニケーション不足が指摘され、メンタルヘルスの保持・増進や職場の活性化を図るための課題となっている。本紙日刊教育版では、職場づくりの一助としていただくため、二十八年四月二十七日付から「メンタルヘルスを高める職場のコミュニケーションづくり」の連載をスタートしました。五月以降は、月二回、一年間連載する予定です。

 連載は公立学校共済組合北海道支部学校支援アドバイザー・石垣則昭(いしがき・のりあき)氏が執筆します。

(メンタルヘルス 2016-04-27付)

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