豊原4遺跡土坑出土品を重文に 文化審議会が答申( 2016-03-14付)
北海道豊原4遺跡土坑出土品
国の文化審議会(宮田亮平会長)が十一日に開かれ、道内からは函館市の考古資料「北海道豊原4遺跡土坑出土品」=写真=を、国の重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申した。道内の国指定重要文化財は今回で五十八件目。
「北海道豊原4遺跡土坑出土品」は、縄文時代早期の墓と思われる十基の土坑から出土した、副葬品と考えられる土器・土製品と、石器の一括七十点。特に土製品には、幼児または子どもの足形・手形を押し当ててつくられた「足形・手形付土製品」五点が含まれている。
このような土製品は、北海道南部では早期のものが、また、東北地方では後期~晩期のものが知られているが、これは前者の一例で、現存最大の「足形・手形付土製品」が、縄文時代の早い時期における、特異な葬送儀礼の在り方を知る上で貴重な資料となっている。
( 2016-03-14付)