士別市教委がＣＳ導入に向け研修会　子の成長支える方法協議　教員と家庭教育サポート企業

（市町村 2017-03-10付）

地域とともにある学校づくりについて活発に意見交換した

　【旭川発】士別市教委は二月中旬、市民文化センターで道家庭教育サポート企業士別地区ネットワーク研修会兼市学社融合推進委員会を開催した。家庭教育サポート企業や教員など三十三人が参加。今後、市で導入する予定のコミュニティ・スクール（ＣＳ）を話題の中心に、地域全体で学校運営にかかわり、地域の子どもたちを育んでいく方策について意見を交わした。

　市では、ＣＳ導入に向け二十九年度を準備期間とし、三十年度から上士別・多寄・温根別・朝日地区の四地区、三十一年度から市内全域での導入を目指している。

　研修会は、地域とともにある学校づくりに向け、学校と地域、家庭教育サポート企業の連携を強化するため、市学社融合推進会議と合同で開催した。

　はじめに、道教委学校教育局義務教育課子ども地域支援グループの藤田泰昭主査が「子どもの豊かな成長を支えるコミュニティ・スクールと地域の役割」と題し講演を行った。

　ＣＳについて、「保護者や地域の思いを学校運営に反映させ、地域は学校に声を届け、地域全体で学校を応援する仕組み」と説明。道内の実践事例を紹介しながら学校と地域の連携の在り方などを紹介した。

　また、連携を促進するキーワードとして、「目標の共有、相互理解」を挙げ、「地域と学校が同じ方向をみることが大切。地域全体で子どもを育むことは地方創生にもつながる」と話した。

　講演後、参加者はグループに分かれ、「地域で生き生きした子どもたちを育むために私たちができること」をテーマに情報交流を行った。学校が何を求め、地域は何ができるのかを話し合い、お互いが連携することの大切さを再確認した。

　まとめとして藤田主査が講評し、「今回のような、様々な立場の方が顔をつき合わせて話すことが何より重要。ぜひ今後も、それぞれの地区や学校で、このような場を設けてほしい」と期待を寄せた。

　参加者は、「大変貴重な機会だった。今までにない会議だったが、今後も機会を設定してほしい」と感想を述べていた。

　上川教育局は、「家庭教育サポート企業を交えてこうした取組を行うのは全道的にみても珍しい取組」と高く評価。士別市教委は「これから学校・家庭・地域の連携がますます重要になる中、家庭教育サポート企業との連携をすすめ、協働体制を強化していきたい」と話している。

(市町村 2017-03-10付)