３１年度休日増加に伴う授業時数確保―札幌市　中学校平日の開校記念日も　小学校は各校の工夫で対応

（市町村 2019-02-22付）

　札幌市立の小・中学校は、三十一年度における授業時数の確保に向けた検討を進めている。新天皇の即位に際して祝日や休日が例年より増加するため。札幌市中学校長会（蛯名嘉津夫会長）は、三十一年度に限り、開校記念日が平日の場合は、各中学校で授業を実施する方針を固めた。一方、小学校では、行事等の精選や短縮など、各校の工夫によって対応する方針だ。

　内閣府は、新天皇の即位に際し、国民こぞって祝意を表するため、天皇の即位の日および即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律を三十年十二月に公布。

　この法律によって、三十一年度に限り、五月一日を即位の日、十月二十二日を即位礼正殿の議を行う日として、国民の祝日とした。例年より、休日（祝日の扱い）が二日増えることとなる。

　札幌市立小・中学校は、三十一年度の祝日の増加による授業時数の減少に対応するため、授業時数確保に向けた取組について、札幌市立学校管理規則などを踏まえて検討を進めてきた。

　市立学校管理規則では、夏季・冬季の休業期間を二十五日ずつ、合わせて五十日と規定している。

　札幌市中学校長会は二月、三十一年度に限り、各校の開校記念日が平日の場合は、特別な事情がない限り、各校で授業を実施する方針を固めた。市立学校管理規則に、校長は、教育上特に必要があると認めるとき、国民の祝日など休業日の規定にかかわらず、休業日を授業日とすることができることが明記されているほか、開校記念日は教職員の出勤日となっているため。

　また、各校では始業式や終業式前後に授業を実施するなど、学校の実態に合わせた取組も併せて実施し、三十一年度の授業時数を確保していくこととしている。

　一方、札幌市小学校長会（鈴木宏宣会長）は、近年進めてきた新学習指導要領の移行期間に伴う授業時数確保の取組などを引き続き行っていくことで、祝日の増加に対応することができると判断。行事等の精選や開催方法の工夫など、各校の工夫によって授業時数を確保する。

(市町村 2019-02-22付)