全国体力・運動能力等調査結果　小学男子　全種目全国超　各校の授業改善進む　網走市教委

（市町村 2020-03-09付）

網走市全国体力・運動能力等調査結果体力合計点（クリックすると拡大表示されます）

　【網走発】網走市教委は、令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果をまとめた。小学校男子がすべての種目で全国平均を上回った。小学校女子、中学校男女も、経年比較で改善傾向がみられる結果となった。質問紙調査では、「体育・保健体育の授業は楽しい・やや楽しい」と回答した児童生徒の割合が小・中ともに高い傾向を示した。市教委は、ＩＣＴ機器の積極的な活用など「各学校の授業改善が進んでいる」と分析している。

　本年度調査は昨年４～７月、市内の小学校９校の５年生２７５人、中学校６校の２年生２９８人を対象に実施した。

　実技に関する調査では、小学校男子がすべての種目で全国平均を上回った。小学校女子、中学校男女は、体力合計点で全国平均を下回ったものの、小学校女子が「握力」「反復横跳び」「ソフトボール投げ」の３種目、中学校男子が「握力」「上体起こし」「２０㍍シャトルラン」「立ち幅跳び」の４種目で全国平均を上回る結果となり、「経年でみると改善傾向にある」と市教委は分析している。

　また、総合評価がＥの児童生徒の割合が特に中学校で減少傾向にある。質問紙調査で１週間の総運動時間が１時間未満と回答した割合にも同様の傾向がみられ、市教委は総運動時間の改善が体力の底上げにつながっているとみている。

　質問紙調査では、「体育・保健体育の授業は楽しい・やや楽しい」と回答した児童生徒の割合が中学校男子で９７・１％、女子で８８・０％と全国より高い傾向を示した。小学校でも、全国より低いものの男女ともに高い割合だった。市教委は、学校質問紙ですべての中学校が「体育指導で授業中にＩＣＴ機器を活用している」と回答したことや、日本体育大学と連携した教員向け研修の実施などによって、「各学校の授業改善が進んでいる」と評価している。

　そのほか、オリンピック・パラリンピックへの関心のうち、「内容・歴史を知りたい」と回答した児童生徒が小学校男子で３４・５％、女子で３７・６％と全国を上回る割合を示した。市内では、平成３０年度から東小学校を拠点校に、すべての小学校で道教委のオリンピック・パラリンピック教育推進事業に取り組んでいる。市教委は、そうした取組の成果を要因の一つとして挙げている。

　学校教育部の大西篤次長は「体育の授業や日常を通して、体を動かすことが楽しいと思ってもらえるような取組を進めていきたい」と話している。

(市町村 2020-03-09付)