美唄市２年度教育行政執行方針　公会計制度導入を検討　教師の業務量　適切に管理

（市町村 2020-03-13付）

美唄市教委・天野政俊教育長

　【岩見沢発】美唄市教委の天野政俊教育長は令和２年度教育行政執行方針で、教員の年間勤務時間の上限を定めて教師等の業務量の適切な管理を行っていく方針を示した。教職員の業務負担の軽減や長時間勤務の縮減として、学校給食費の徴収・管理にかかる公会計制度の導入について検討するとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼幼児教育の充実

　幼稚園等と小学校との接続に関する相談や指導・研修などを担当する職員を新たに配置し、市長部局と連携を図りながら幼児教育の一層の充実を図っていく。

▼確かな学力の育成

　２年度は中学校において、児童生徒１人１台コンピューターの実現を見据えた施策のパッケージであるＧＩＧＡスクール構想に基づく国の補助制度を活用し、校内通信ネットワークの整備やコンピューターの整備を行い、ＩＣＴ機器を効果的に活用し、新学習指導要領に示される教育の情報化に対応した取組を推進する。

　小学校では英語担当教員の巡回指導や外国語指導助手と英会話を体験する取組を行うほか、中学校では、英語担当教員や外国語指導助手と共に英語力向上に向けた授業改善の取組を進める。

　特に小学校教員について、様々な研修等を活用し外国語活動等の指導力と英語力の向上を図っていく。

▼小・中学校の適正配置

　さらに質の高い教育環境を確保するため、小中一貫校や義務教育学校について、導入に向けた協議・検討を進めるなど、小・中学校と一体となった生涯学習センター構想の検討を進めていく。

▼豊かな心の育成

　道教委や民間企業が作成した啓発パンフレットを活用するとともに、情報モラル教室を実施するほか、市ＰＴＡ連合会と連携し、市内統一の市小中ネットスマホルールを作成して啓発を進めていく。

▼健やかな体の育成

　全学年で運動に親しむ意識の醸成を図り、体力の向上につなげるとともに、調査結果を分析して体育の授業改善や活動の充実を図るほか、縄跳びや持久走など１校１実践の継続的な取組を通じて運動習慣の確立に努めていく。

▼特別支援教育の充実

　個別の指導計画の作成・活用はもとより、特別支援教育支援員の効果的な活用を図っていく。また、専門家チームによる巡回相談のほか、市特別支援教育連携協議会や関係機関と各学校の特別支援教育コーディネーターと連携するとともに、教職員の資質向上を図るための研修の実施など、特別支援教育の充実に努めていく。

▼信頼される学校づくり

　就学援助制度については、ＰＴＡ会費、生徒会費、クラブ活動費や卒業アルバム代を新たに支給対象に加える就学援助制度の拡充を図っていく。

　学校における働き方改革については、改正給特法の規定に基づき、年間勤務時間の上限を定め、教師等の業務量の適切な管理を行っていく。

　また、教職員が在校している時間については、校務支援システムやタイムカードによって客観的に計測できるよう努めるほか、教職員の業務負担の軽減や長時間勤務の縮減については、学校給食費の徴収・管理にかかる公会計制度の導入について検討していく。

　部活動については、元年８月に策定した市の部活動の在り方に関する方針に基づき、教師の部活動指導における負担が過度にならないよう配慮し、部活動が持続可能なものとなるよう取り組んでいく。

　教職員の健康管理については、管理職からの声かけや学校での個別相談や人事面談を通じて、教職員の健康・メンタルケアの充実に努めていく。

▼学校施設の整備

　中央小学校大規模改修を引き続き実施するほか、学校統合に伴い、スクールバス２台を新たに配置する。

【社会教育】

▼青少年の健全育成

　放課後児童施設については、子どもたちが放課後に安心して過ごせる家庭に代わる生活・成長の場であることから、引き続き、安全・安心な施設の管理運営に努めていく。

(市町村 2020-03-13付)