美瑛町　３年度教育行政執行方針　ＳＳＷ定期的に配置　オンライン家庭学習体制を

（市町村 2021-03-15付）

美瑛町・千葉茂美教育長

　【旭川発】美瑛町教委の千葉茂美教育長は、２日開会の令和３年町議会第１回定例会で３年度教育行政執行方針を説明した。学校や保護者にとってより身近な相談体制の拡充を図るため、新たにスクールソーシャルワーカー（ＳＳＷ）を曜日を決めて週１回程度教育委員会に配置し、相談体制の充実を図る。また、児童生徒の学びを保障するため、家庭でオンライン学習ができる体制づくりを進めていくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼社会でいきる力の育成

　学力の向上を図るため、ＩＣＴ機器を積極的に活用するとともに、小学生学習ルームを引き続き実施し、学習習慣の確立につなげる。ＩＣＴ機器の有効活用については、映像や画像を提示するなど、子どもたちの学びへの興味・関心を高め、分かりやすい授業を展開する。特に、２年度整備した児童生徒１人１台の情報端末は、校内で個別学習・集団学習に活用していく。

　外国語専科指導教員と外国語指導助手を配置し、子どもたちが生きた英語にふれる機会を生み出すとともに、国際理解教育・外国語教育の推進に努めていく。

　子どものキャリア発達を継続的に記録するマイノートの活用をはじめ、ゲストティーチャーによる講演や、将来の進路選択を見据えた職場体験、大学等のキャンパス見学を行うなど、キャリア教育の充実を図る。

▼豊かな人間性と健やかな体の育成

　子どもの発達段階に応じて美瑛の自然や歴史・文化・先人について体験的に学び、地域を愛する心や地域の人に対する思いやりの心を育成するふるさと学習を進めていく。

　不登校問題への対応について、新たにＳＳＷを教育委員会に定期的に配置し、学校や保護者にとってより身近な相談体制の拡充を図っていく。

　子どもたちの体力向上については、町教育推進協議会と連携して、体育の授業や体育的行事の改善を図る取組を進めるとともに、家庭と連携し運動の習慣化につながるよう、スポーツイベントへの参加促進などを行っていく。

▼学びを支える家庭・地域との連携・協働

　児童生徒の学びを保障するため、家庭でオンライン学習ができる体制づくりを進める。

　子どもたちが休日を有意義に過ごすことができるよう、学習要素を取り入れた土曜学習事業に引き続き取り組んでいく。

　保護者の経済的な負担を軽減するため、学校給食費の無償化や小学校の新１年生に対する学用品の贈呈、修学旅行費の一部助成などを継続していく。

　学校施設については、美馬牛中学校改修工事などを行い、改修と維持補修を計画的に進めていく。各学校に感染症対策で必要な設備、備品等を整備する。

▼学びをつなぐ学校づくりの実現

　中学校教員による小学校への出前授業をはじめ、小中相互の授業公開などを通して、義務教育９年間を見据えた連続性のある教育課程も視野に、これまで以上に小中の連携を深める。

　教職員の多忙化の縮減を図るとともに、校務支援システムを活用するなど、教員がゆとりをもって子どもたちに向き合う時間を確保するように努める。

(市町村 2021-03-15付)