滝川市３年度教育行政執行方針　デジタル教科書　実証事業に参加　学校適正配置　課題を整理

（市町村 2021-03-17付）

滝川市教委・山﨑猛教育長

　【岩見沢発】滝川市教委の山﨑猛教育長は令和３年度教育行政執行方針において、ＩＣＴ教育に関し一部の教科で学習者用デジタル教科書実証事業に参加するなど、業務効率の改善と児童生徒の学ぶ喜びの醸成を図るとした。小・中学校の適正配置については、江部乙中学校と江陵中学校統合準備の最終年度として、課題の整理を進めるとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　ＩＣＴ教育については、道教委などの他機関と連携しながら充実を図る。

　また、一部の教科において、学習者用デジタル教科書実証事業に参加するとともに、教師用のデジタル教科書を導入し、業務効率の改善と児童生徒の学ぶ楽しさや喜びの醸成を図る。

　教職員のＩＣＴを活用した指導方法の習得については、ＧＩＧＡスクール対応講座や、プログラミング教育に関する研修の活用を促し、ＩＣＴ環境下での実践力を養成する。

　学力向上対策については、小・中学校連携で家庭学習強化週間の取組を促進するとともに、クラウドを活用した個別学習やグループ別学習、児童生徒の興味・関心を高める問題解決学習などを取り入れ、ポストコロナ時代を見据えた対策を進める。また、体力向上対策については、道教委のどさん子元気アップチャレンジを活用するなど、体力向上の環境づくりに努める。

　児童生徒一人ひとりに寄り添った指導と、学習活動・学習機会の拡充を図るため、チーム・ティーチングなどによって指導体制を充実させるとともに、学びサポーターや特別支援学級支援員を配置し、きめ細かな支援体制の充実に努める。

　学校全体の授業改善を図るため、滝川第三小学校と西小学校において授業改善推進チーム活用事業に取り組むとともに、江陵中学校区においては、小・中学校間の連携によって中１ギャップ問題未然防止事業に取り組むなど、学習指導や生徒指導の諸課題の解決を図る。

　小・中学校、高校にＡＬＴを配置するとともに、英語ｄｅトライ、Ｅｎｇｌｉｓｈトライアルなどの道教委事業や、英検ＩＢＡ、公立千歳科学技術大学監修のｅラーニングシステムなども活用し、外国語教育の充実に取り組む。

　特別支援教育については、一人ひとりの障害の状況に寄り添った個別の教育支援計画を作成し、特別な支援を必要とする児童生徒が幼児期から一貫した支援を受けられる体制を整備する。

　不登校児童生徒への対応については、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの相談体制を維持するとともに、適応指導教室を活用して適切に対応する。

　いじめの防止対策については、各校に設置されている校内委員会の体制を維持するとともに、未然防止と早期発見・早期対応に努める。

　また、絆づくり成果交流会を開催し、各学校の児童会・生徒会活動を互いに共有し合うとともに、いじめを許さない学校づくりの取組を支援する。

　教職員の働き方改革については、校務支援システムの効果的な活用や、部活動指導にかかわる負担軽減などの取組を実施し、教職員の長時間勤務の解消に努める。

　小・中学校の適正配置については、各校区の保護者や地域住民との意見交換を行いながら進める。また、江部乙中・江陵中の統合に関しては、統合準備の最終年度として、統合準備委員会議を中心に地域事情に配慮しながら課題の整理を進める。

　コミュニティ・スクールについては、地域とともにある学校づくりを推進する。また、学校支援地域本部事業については、地域ボランティアの派遣によって学校と地域の連携・協働の充実を図る。

　滝川西高校については、普職併置校ならではの進学指導とビジネスマナー教育などの取組を充実させ、教科・科目の授業や特別活動、部活動などの関連を意識した教育課程の編成・実施に努め、文武両道を実践する。

▼スポーツの振興

　８月開催予定の東京パラリンピック競技大会に出場するアルゼンチン共和国パラカヌーチームの滝川合宿の準備を進めるとともに、パラカヌーチームの協力のもと、障がいのある子どもたちを中心に、選手との交流を進める。

(市町村 2021-03-17付)