今金町教委　部活動地域移行　７年度末めどに実現へ　外部人材活用　５年度協議会

（市町村 2023-03-09付）

　【函館発】今金町教委は学校部活動の地域移行に向けた検討を本格的に開始する。現時点では、スポーツ少年団体や協会設置数が多い環境を生かし、外部人材を積極的に活用した活動を想定。次年度から地域部活動の協議会を設置し、休日における部活動の移行を最優先に活動方針を定め、７年度末をめどとした地域移行の実現を目指す。

　本年度の北海道スポーツ少年団登録状況によると、今金町の団体数は渡島・檜山管内のうち、函館市、北斗市に続き３番目に多い１３団体で指導者は６５人。全道的にも町単位の設置数は高い数値であるほか、小学生から高校生までの延べ１９４人が所属し、異年齢の児童生徒が共にスポーツを親しむことができる環境にある。

　町内の今金中学校では野球、サッカー、バドミントン、バスケットボール、吹奏楽、美術の６つの常設部活動と柔道、剣道、スキーの非常設部活動を設置。中学校の教職員が指導しているが、柔道、剣道、スキーは外部講師を兼ねるスポーツ少年団指導者が指導。休日の大会等の送迎を町教委との連絡調整のもと一部担っている。

　また、前年度から実施してきた同校の改築工事が完了し、ことし４月に新校舎が完成する。新グラウンドは７年４月に使用開始となるため、スポーツ少年団体・協会による施設利用の幅も広がるなど、人材や施設環境が充分に確保されている状況にある。

　一方、文化団体加盟協会の活動は、新型コロナウイルス感染症の影響で規模が縮小。学校における美術と吹奏楽の文化部活動についても、人材の確保が課題となっている。

　こうした状況を踏まえ、次年度は国や道が示している段階的な部活動の地域移行に向け、学校や保護者、スポーツ少年団・協会、地域ボランティア団体などからなる協議会を設置。休日の部活動移行を重点に、運営団体や指導者、参加対象、活動場所、経費、補償、大会送迎について協議する。

　少子化に伴い、近隣町と合同で活動する際の大会送迎や活動場所なども想定し、検討を進める。

　６年度は一部種目等において、試行実施を行い、会議で検証・改善を図るほか、多種目への拡大を目指し、７年度末までの移行に向け早急に準備を進めていく方針。

(市町村 2023-03-09付)