函西高 探究活動充実へ共創サロン 地域とのつながり実感 高等教育機関出前講義など( 2024-10-04付)
函館西高校・共創サロン
【函館発】函館西高校(古御堂徹校長)は9月中旬に同校で、地域人材の協力を得て探究活動の活発化を目指す「西高共創サロン」を初開催した。1・2年生を対象とした高等教育機関による出前講義、2年生の探究活動に関する探究テーマ共有会を展開。生徒たちは今後の活動に向けて視野を広げ、地域の現状と探究のつながりなどを実感した。
取組は、生徒が自己理解に基づき、一人ひとりの社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力や態度を育て、地域人材との対話を通して自ら設定した課題の解決に向かうことで、より良い未来を創造する力を醸成しようと、同校キャリア支援部の教員が企画した。
講師には、函館市内8高等教育機関、函館商工会議所、市が連携する「キャンパス・コンソーシアム函館(CCH)」、函館医師会看護リハビリテーション学院から16人を招聘。地域の上級学校等に対して、同校の教育活動、探究活動に対する理解促進を図ることもねらいの一つとしている。
出前講義は「道南の食と健康」「伝わるコミュニケーション」「障がい理解のための疑似体験」など、講師の学問分野に沿って16講座を展開。幼児教育や福祉、産業など、日常生活に深く関わる内容に加え、最新の研究成果などを生徒たちに伝えた。
2年生による探究テーマ共有会では、題材の大枠に沿ってグループに分かれ、専門知識を有する講師から助言を受けた。
生徒の一人は物流・運送業界における2024年問題に着目し、人手不足に焦点を当てて仮説を提示。共有会を通して「働き方改革関連法案の根本的な改定を考えていたが、法案を変えずにより良い方法を探る新たな視点をもらった」「多くの企業の協力を得て、調査活動を進めていきたい」と、今後の探究活動に対して意欲を示した。
キャリア支援部の渡邊大地教諭は「生徒の活動を通じて地域と学校が融和し、探究学習の質向上につながれば」と期待を寄せている。
( 2024-10-04付)