職業学科理解促進セミナー初開催 中学校進路指導充実へ 道内7学科の特色など解説 道 教 委( 2024-10-22付)
道教委は7日、オンラインで中学校教員向け職業学科理解促進セミナーを初開催した。先に作成した「職業学科理解推進ガイド」を活用しながら道内の職業学科7学科の教育活動の特色や小学科の教育内容などを解説。説明は、道教委高校教育課キャリア教育指導係が担当し、高校の職業学科への理解の深化、中学校における進路指導の一層の充実につなげるよう呼びかけた。
セミナーは「北の専門高校ONE―TEAMプロジェクト」の一環。中学校教員が高校の職業学科に関する理解を深め、中学校における進路指導の一層の充実を図ることをねらったもの。
道教委高校教育課キャリア教育指導係の各担当者が①農業科②工業科③商業科④水産科⑤家庭科⑥看護科⑦福祉科―の順で一コマ当たり15分程度で説明。各説明には、先に作成した「職業学科理解推進ガイド」を活用した。
農業科では、農業高校での学びのカテゴリーとして「生産技術・経営」「食品」「国土の保全や環境創造」「植物や動物、地域資源の活用や地域振興」の4点を示し、各カテゴリーにおける教育活動を伝えた。
また、農業高校生全員が農業クラブ員となり、農業学習を通して、科学性・社会性・指導性の向上を目指して学習や特別活動に取り組む「農業クラブ活動」を紹介した。
工業科では、学びのカテゴリーとして「機械」「電気」「情報」「建築」「土木」「化学」の6点を示し、写真と共に主な学習内容や就職先、取得できる資格などを紹介。それぞれの学科の特徴などについて理解し、一人ひとりの希望を尊重した進路指導を行うよう呼びかけた。
商業科では、教科「商業」の科目の構成について商業における基本的な事項を学ぶ科目として「ビジネス基礎」「ビジネス・コミュニケーション」を示し、特に「ビジネス基礎」は全ての商業に関する学科で履修することとなっていることを伝えた。
また、総合的科目として、ビジネスに関する課題について、調査・研究する科目「課題研究」や「総合実践」などを紹介した。
水産科では、小樽水産高校、函館水産高校、厚岸翔洋高校の水産科設置校3校のほか、海技士の上級資格取得を目指す専攻科「漁業科」「機関科」や、総合無線通信士や特殊無線技士など通信・電気に関わる資格取得を目指す専攻科「情報通信科」を紹介した。
家庭科では、江別高校生活デザイン科の「服飾コース」と「染織インテリアコース」、当別高校家政科の「保育コース」と「食物調理コース」の活動や主な検定などを伝えた。
看護科では、美唄聖華高校と稚内高校において、高校の看護に関する3年間の学科とその後の2年間でさらに専門性を高める専攻科において5年間の一貫したカリキュラムで看護師を養成するための教育を行う「5年一貫教育」を実施していることを紹介した。
福祉科は、学科設置校の置戸高校において、2年度から4年連続で介護福祉士合格率100%となっていることを報告。また、3年で介護福祉士の受験資格が得られる「プロフェッショナルコース」と介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の資格取得を目指す「ダイバーシティコース」の2コースを紹介した。
( 2024-10-22付)