石狩管内道立学校・市町村の27年度文科省・道教委指定事業 SSW活用など28事業推進―石狩教育局まとめ
( 2015-08-06付)

 石狩管内の道立学校・市町村における本年度の文部科学省および道教委の指定事業一覧がまとまった。七月一日現在のもので、石狩教育局がまとめた。

 文科省で十二事業、道教委で十六事業の計二十八事業となっている。

 管内の指定事業はつぎのとおり。

【文部科学省】

▼スクール・ソーシャル・ワーカー活用事業(27年度)

▽指定先=江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市

 いじめ、不登校、暴力行為、児童虐待など生徒指導上の課題に対応するため、教育分野に関する知識、社会福祉などの専門的な知識・技術を用いて、児童生徒の置かれた様々な環境に働きかけて支援を行うスクールソーシャルワーカーを配置し、教育相談体制を整備する。

▼スクールカウンセラー活用事業(27年度)

▽江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村

 児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識および経験を有する者をスクールカウンセラーとして公立学校に配置し、児童生徒へのカウンセリング、教員・保護者へ助言などを行い、児童生徒の心の悩みの深刻化やいじめ・不登校などの問題行動の未然防止、早期発見・早期対応を図る。

▼地域ぐるみの学校安全体制整備事業(27年度)

▽恵庭市、北広島市

 子どもが登下校時などに事件や事故に巻き込まれる事案が社会問題となっていることを踏まえ、子どもたちが安全で安心して教育を受けられるよう、学校、家庭、地域社会が一体となって、学校や通学路における子どもの安全・安心の確保に取り組む体制を整備する。

▼特別支援教育総合推進事業(27年度)

▽江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村

 幼稚園、小学校、中学校、高校、中等教育学校および特別支援学校における発達障がいを含む障がいのある幼児児童生徒に対する適切な教育的支援のための支援体制を整備することを目指す。

▼発達障がい支援モデル事業(27年度)

▽北広島市(北の台小)

 通常の学級に在籍する発達障がいのある幼児児童生徒の自立と社会参加に向けた主体的な取組を支援するため、本道のすべての教員が発達障がいの特性に応じた指導や支援に関する基礎的な知識や技能を習得することができるよう、モデルとなる学校を指定し、成果を広く道内に普及・促進する。

▼支援機器等教材を活用した指導方法充実事業(27年度)

▽札幌視覚支援学校

 ICTや支援機器の技術的支援を行う外部専門家と教員の十分な連携のもと、一人ひとりの視覚障がいの状態に応じた、支援機器教材の充実に関する実践研究を行う。

▼土曜授業推進事業(27年度)

▽恵庭市(柏陽中)

 質の高い土曜授業の実施のため、外部人材などの活用した授業を土曜日に実施することの利点を生かした実践的な研究を行い、効果的な指導方法やモデルカリキュラムの開発などを行うとともに、その成果の普及を図る。

▼コミュニティースクール(学校運営協議会制度)の推進への取組(27年度)

▽北広島市(西部小、西部中)

 活動の実効性を高めるための具体的方策についての実践研究を行う。

▼教育課程研究指定校(26~27年度)

▽札幌英藍高(数学)、北広島高(保健体育)

▽石狩市(生振小・ESD)

 幼稚園・小学校・中学校・高校および中等教育校における教育課程および指導方法などについて調査研究を行い、学校における学習指導の改善充実および教育課程の基準改善に資する。

▼北海道道徳教育推進校事業(27年度)

▽恵庭市(若草小)、江別市(江別第三中)

 学習指導要領の趣旨ならびに児童生徒、学校、家庭および地域などの実態を踏まえ、創意工夫を生かした道徳教育の実践研究を行い、その成果を普及することによって、道内の道徳教育の充実に資する。

▼研究開発学校「遠隔授業」、「通信制課程における遠隔授業システム活用」(遠隔授業25~28年度・通信制課程26~29年度)

▽有朋高

 通信教育協力校が行っている対面式の面接指導を遠隔授業システムを活用して、実施校の教員が行う同時双方向での面接指導によって全部代替し、当該科目の単位認定を行うとともに、小規模な協力校における生徒の学習ニーズに対応した選択科目の在り方について研究し、広域な北海道における通信教育の質の向上を図る。

▼スーパーサイエンスハイスクール

▽札幌啓成高(27~31年度)、札幌西高(24~28年度)

 高校および中高一貫教育校における先進的な科学技術、理科・数学教育を通して、生徒の科学的能力および技能ならびに科学的思考力、判断力および表現力を培い、将来国際的に活躍し得る科学技術人材などの育成を図る。

【道教委】

▼退職教員等外部人材活用事業(27年度)

▽江別市(大麻西小、江別第三小、大麻中、江別第三中)、千歳市(北栄小、桜木小、信濃小、千歳中)、恵庭市(若草小、柏陽中、恵庭中)、北広島市(大曲小、西部小、大曲東小、西部中)、石狩市(石狩小、花川小、花川南小)、当別町(当別小、当別中、西当別中)

 道における喫緊の教育課題への対応のため、退職教員や社会人などを非常勤講師として配置し、それらを活用し理数教育の充実、児童生徒の学力向上に資する事業などの実施に関し、必要な事項を定める。

▼巡回指導教員活用事業(27年度)

▽江別市(上江別小、野幌小、江別太小)、千歳市(青葉中、富丘中)、恵庭市(柏陽中、若草小、恵庭小)、北広島市(大曲中、大曲小、大曲東小)、当別町(西当別中、西当別小)

 児童生徒の学力向上に積極的に取り組もうとする複数の学校を巡回し、若手教員などとのチーム・ティーチングや授業づくりの指導などに従事する教員を活用する事業の実施に関し必要な事項を定める。

▼授業改善推進チーム活用事業(27年度)

▽江別市(対雁小、江別第二小、中央小)

 児童生徒の学力向上に積極的に取り組もうとする複数の小学校に一人ずつ授業改善推進教員を配置し、その推進教員からなる「授業改善推進チーム」を活用して学校全体の授業改善に取り組む事業の実施に関し必要な事項を定める。

▼いじめ未然防止プログラム事業(27年度)

▽江別市(野幌若葉小)、北広島市(西の里中)、札幌東豊高

 いじめの未然防止に向け、予防的な生徒指導の考え方に立った取組を継続的に推進するため、各学校独自の「いじめ未然防止プログラム」を作成し、いじめが起こりにくい、「居場所づくり」「絆づくり」「環境づくり」による児童生徒が安心して学べる環境を提供する取組を進めることができるよう、「いじめ未然防止モデルプログラム」を作成して全道に普及する。

▼体力向上先導的総合実践事業(27年度)

▽江別市

 各学校や市町村教委が一体となり、市町村全体で全国体力・運動能力、運動習慣など調査の上位県で実施している体力向上の取組を総合的に推進することにより、市町村内の児童生徒の体力向上に資する。

▼体育専科教員活用事業(27年度)

▽江別市(大麻小)、北広島市(西の里小)、恵庭市(若草小)

 体育を専門とする教員を児童の体力向上に積極的に取り組もうとする小学校などに配置し、学級担任などとのチーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援などを行い、小学校教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る事業の実施に関し、必要な事項を定める。

▼小中連携、一貫教育実践事業(26~28年度)

▽当別町(当別中、当別小)

 小・中学校間の円滑な接続や相互の連携を一層促進し、小・中学校九年間を見通した学習指導などを行うことにより、児童生徒の学力向上を図るとともに、その成果を普及して、道の児童生徒の学力向上に資する。

▼地域の学力向上推進事業(26~28年度)

▽千歳市(青葉中、日の出小、祝梅小)、恵庭市(柏陽中、若草小)

 一層の学力向上が望まれる地域や学校に対し集中的な支援を行うことにより、当該地域や学校の学力向上を図るとともに、その成果を普及し道の児童生徒の学力向上に資する。

▼地域連携研修(27年度)

▽千歳市(桜木小、勇舞中)、恵庭市(柏陽中)、北広島市(大曲小)、石狩市(花川小)、当別町(当別小)、札幌視覚支援、手稲養護

 専門的な演習や講義により、地域の教育支援活動を推進している人材の資質向上を図るとともに、他市町村との情報交流を通して、教育支援活動等の一層の充実を目指す。

▼学校力向上に関する総合実践事業(27年度)

▽千歳市(桜木小、北栄小、信濃小、緑小)、北広島市(大曲小、大曲東小、双葉小、緑ヶ丘小、大曲中)、石狩市(花川小、双葉小、紅南小、緑苑台小、花川中)

 学校改善に関する先進事例や優良事例を十分踏まえ、管理職のリーダーシップのもとで全校が一つのチームとなった包括的な学校改善を推進し、「学び続ける学校」のモデルを提示することにより、実践の成果の普及に資するとともに、将来のスクールリーダーを継続的に輩出する新たな仕組みを構築する。

▼特別連携協力校・教職大学院受け入れ校(27年度)

▽石狩市(花川小)、当別町(当別中、西当別中)

 大学と連携して研修課題について研究していく。

▼北海道実践的安全教育モデル構築事業

▽防災教育・防犯教育―石狩市、交通安全教育―江別市

 全国瞬時警報システムの設置状況調査、避難訓練のほか、交通安全教育教材、防犯教育プログラムの開発・実践を行う。

▼北海道高校学力向上推進事業(25~27年度)

▽「コアモデル」推進校―北広島西高、札幌琴似工業高、札幌東商業高。協力校―札幌南陵高、札幌東豊高、野幌高

▽「ベーシックモデル」推進校―札幌西陵高。協力校―札幌月寒高、札幌手稲高、札幌北陵高、札幌稲雲高、札幌厚別高、江別高、石狩翔陽高、石狩南高、恵庭北高

▽「アドバンストモデル」推進校―札幌東高、札幌北高、大麻高。協力校―札幌西高、札幌南高、札幌国際情報高、北広島高

 すべての生徒に対し、社会的、職業的自立に最低限必要な学力を保証するとともに、能力・進路などに応じた教育を提供するため、対象や目的を明確にした三つのモデルを設定し、各モデルに応じて、授業や家庭学習などで活用できる実用的な教材の開発や生徒の学習内容の定着状況を把握するための学力テストなどを実施し、道の高校生の学力向上を図る。

▼就職指導の改善に関する研究指定校(27年度)

▽当別高

 高校における就職指導の改善・充実を図るため、実践研究校を指定し、効果的な求人開拓の在り方などについて実践的な調査研究を行い、高校の就職指導の改善に資する。

▼高校生ステップアップ・プログラム

▽札幌北高定時制、札幌東豊高、江別高、野幌高、有朋高(26~27年度)

▽札幌北高(全)、札幌北陵高、札幌琴似工業高(27年度)

 道立高校における不登校や中途退学の未然防止のため、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組の実践および教員への普及を図る「高校生ステップアップ・プログラム」を実施し、その成果などを全道に普及する。

▼スポーツエキスパート活用事業(27年度)

▽札幌英藍高、札幌工業高、札幌琴似工業高、北広島西高、恵庭南高、恵庭北高

 道立高校および道立中等教育学校における運動部活動の維持および安全管理などを図るため、外部指導者を派遣し、学校教育の振興に資する。

( 2015-08-06付)