27年度学校保健統計調査速報―文科省道内分 道内の子、肥満傾向高め 全年齢・男女とも全国上回る
( 2016-01-25付)

 道内の「肥満傾向児」の子どもの割合が五~十七歳のすべての年齢区分で男女ともに全国平均を上回ったことが、文部科学省が二十二日に公表した「二十七年度学校保健統計速報」(北海道分)で分かった。身長、体重の平均値は、ほぼすべての年齢で全国平均以上、もしくは平均とほぼ同等だった。

 学校保健統計調査は、幼児、児童、生徒の発育および健康状態を明らかにし、学校保健行政上の基礎資料とするため、毎年行われている。

 昨年四~六月、全国の五~十七歳の幼児児童生徒が受けた健康診断等の結果から学校・園を抽出し、集計した。

 道内では抽出した二百十校・園の約一万七千五百人(幼稚園四十五園・約一千六百人、小学校六十八校・約六千三百人、中学校五十校・約五千五百人、高校四十七校・約四千百人)を対象に実施。

 身長の平均値は、同等もしくはほぼ同等だった五、十、十六歳の女子を除く年齢、体重の平均値は、ほぼ同等だった五歳女子を除く年齢で全国平均を上回った。体重では、十二歳女子が平均を一・七㌔㌘上回る四十五・三㌔㌘で全国一位だった。

 身長で全国平均と最も差があったのは、九歳女子で百三十四・五㌢㍍と一・一㌢㍍高く、体重は十二歳男子が四十五・八㌔㌘で一・九㌔㌘重かった。

 肥満度(体重から標準体重を差し引いた数値を、標準体重で割ったもの)が二〇%以上の幼児、児童、生徒を示す肥満傾向児の割合は、五~十七歳のすべての年齢で、男女ともに二年連続で全国平均を上回った。

 ただ、九歳以上の全年齢で一〇%を超えた前年度に比べ、二十七年度は十三歳と十六歳で一〇%を切るなど改善の兆しがみられた。最高は十一歳の一五・五五%で、全国を六・六四ポイント上回った。十一歳のほか、五、六、八、十五歳で、その割合が前年度より高まった。

 特に、女子の肥満傾向が強く、八歳は一二・五三%(全国六・三一%)、十一歳は一四・七〇%(同七・九二%)で、都道府県別で最高となった。男子は、前年度全国最高だった九~十二歳で全国一位を返上した。

道教委では「男子の肥満が改善したといっても、生活習慣や運動習慣と関連付けて分析できるものではない。改善のために生活習慣や運動習慣を高める取組が必要であり、家庭の連携によって効果は上がる」(健康・体育課)としている。

( 2016-01-25付)