札幌市教委が教員育成フレッシャーズセミナー　教職への決意新たに　９０人参加し講義・演習など

（市町村 2016-03-08付）

４月から教員となる大学生などが参加した

　札幌市教委は二月中旬、市内ちえりあで札幌市教員育成フレッシャーズセミナーを開催した＝写真＝。四月から教員となる大学生など約九十人が参加。札幌市の教育に関する講義や生徒指導の演習等を通して、教員としての決意を新たにした。

　この取組は、市の教育について理解を深めるとともに、学級経営や授業等の基本的な指導法を身に付け、新年度から教職に就く上での意欲向上を図ることが目的。前年度から実施しているもので、札幌市公立学校教員の採用候補者のうち、大学・大学院の新卒者が対象となっている。

　冒頭、引地秀美学校教育部長があいさつ。「子ども理解に優れ、教育の専門家として確かな力量のある教師になってほしい」などと求める教師像にふれたほか、教師としての心構えとして、①常に子どものそばに居る②授業を楽しむ③時間や約束は必ず守る④若さを前面に積極的に動く⑤メモや記録を上手にとる―の五点を提示した。

　また、「教師の仕事は創造的で、自分の頑張りが子どもの成長につながるもの」と強調。「ともに健康第一で、札幌の子どもたちのために頑張ろう」と呼びかけた。

　続いて、長谷川正人教育課程担当課長が、市の教育について講義。「未来に向かって創造的に考え、主体的に行動する人」「心豊かで自他を尊重し、共に高め合い、支え合う人」など、市の目指す人間像である「自立した札幌人」を紹介した。

　また、学校教育の重点にある「知・徳・体の調和のとれた育ち」について説明。学ぶ力や豊かな心、健やかな身体の育成に向けたポイントや実践例を示した。

　このあと、札幌市立明園中学校の中村邦彦校長が、「教師に求められる力」について講義した。

　このあと、子ども理解と危機対応について演習を実施。また、校種別に分かれて理科指導や生徒指導、授業づくりなどを学んだ。

(市町村 2016-03-08付)