美瑛町教委がＣＳ研修会開催　まずは目標の共有を　全小・中学校への導入前に

（市町村 2017-03-02付）

道教委の藤田主査がＣＳの仕組みなどを説明した

　【旭川発】美瑛町教委は二月二十四日、町民センターでコミュニティ・スクール（ＣＳ）研修会を開いた。道教委学校教育局義務教育課子ども地域支援グループの藤田泰昭主査がＣＳが推進されている背景や制度・仕組みを説明し、「まずは学校と地域がお互いを知り、目標を共有することが大切」「学校と地域が一体となって美瑛大好きの子どもを育てることが、将来の美瑛をつくることにつながる」と呼びかけた。保護者や地域住民など三十五人が参加し、制度の趣旨や導入後のメリットなどについて理解を深めていた。

　ＣＳは、地域住民などからなる学校運営協議会を組織し、「地域とともにある学校づくり」を進める制度。校長が作成する学校運営の基本方針の承認、学校運営に対する校長や教育委員会への意見具申などの権限がある。

　美瑛町では、早ければ二十九年度四月中を目標に全小・中学校でＣＳの導入を目指しており、研修会はそれに向けた準備の一環。

　当日、藤田主査が「地域における学校との協働体制の在り方について」と題し講話。ＣＳが推進されている背景や、制度・仕組みについて説明した。

　「コミュニティ・スクールは保護者や地域の声を聞き、子育ての目標やビジョンを共有し、その思いを学校運営に反映させるもの。教職員や地域のキーマンの入れ替わりに左右されないシステム」と話した。

　また、学校運営協議会の役割にもふれ、学校運営協議会に類する組織として、美瑛町で十年ほど前から進められてきた、校長の求めに応じて意見交換や提言を行う学校運営支援協議会の取組を高く評価。

　「コミュニティ・スクールは家庭や地域の協力のもと、教師が本来の業務に専念できるようにするもの。導入に向け、まずは学校と地域がお互いを知り目標を共有することが大切」と強調した。

　また、ＣＳを通して、子どもの地域に対する愛着心を育むよう呼びかけ、「学校と地域が一体となって美瑛大好きの子どもを育てることが、将来の美瑛をつくることにつながる」と結んだ。

　質疑応答では、学校運営協議会に関する質問が参加者から上がり、藤田主査は「今ある組織を生かした形で学校運営協議会へと移行し、今までの活動を継続するとともに、さらに充実させてほしい」と助言していた。

(市町村 2017-03-02付)