１定札幌市議会・代表質問　不祥事防止へ意識改革を　秋元市長が対策の方向性示す

（市町村 2017-03-02付）

　札幌市議会第一回定例会代表質問が二月二十八日、本会議場で行われた。丸山秀樹議員（公明党）と平岡大介議員（日本共産党）が登壇し、「職員の不正・不祥事」「アスベスト」「発達障がい者の支援施策」などについて質疑。秋元克広市長や長岡豊彦教育長などが答弁した。

　札幌市では本年度、職員による談合・契約違反、わいせつ行為など不正・不祥事が多く発生していることを踏まえ、秋元市長は「職員一人ひとりが高い規範意識と市民感覚をもち、各部署において良好なチームワークのもと、組織一丸になって業務に当たることが重要」と述べ、職員の意識改革など、今後の取組の方針を示した。

　平岡議員の質問に対する答弁。

◆石綿煙突への対応

　市の学校施設における煙突断熱材劣化度調査の結果では、学校施設の煙突二百九十四本に断熱材が使用されており、現在使用中の煙突が二百五十本となっている。二百五十本中、アスベスト含有の断熱材使用の煙突は百一本で、そのうち九十三本が劣化していた。

　長岡教育長は「今後もアスベスト含有断熱材を使用した煙突は定期的に大気測定を行い、情報提供を行っていきたい」と述べた。

　また、札幌市の二十九年度予算案では現段階で施工可能と見込まれる煙突六十本分の改修にかかる経費を計上していることを踏まえ、長岡教育長は「今後、予算の執行状況や業者の対応能力等を踏まえ、できるだけ早期にすべてを改修できるよう努めたい」と話した。

　平岡議員の質問に対する答弁。

◆発達障がいへの教育支援を強化

　札幌市は発達障がい者の教育支援について、乳幼児期から成人期までの情報を関係機関で共有・引継することができる「サポートファイルさっぽろ」を作成するなど様々な取組を進めている。

　今後の取組について板垣昭彦副市長は「札幌市自閉症・発達障がい支援センターに困難事例等についてノウハウを有する職員を新たに配置するなど事業所における対応能力の強化を図る」と述べた。

　丸山議員の質問に対する答弁。

◆公立中学校夜間学級

　札幌市では義務教育を再度受けたいというニーズに応えるため、公立中学校夜間学級の設置に向けて北海道と協議を進めている。

　長岡教育長は公立中学校夜間学級の意義について、「誰一人取り残さない社会の実現を目指すことや、すべての人に包括的かつ公正な質の高い教育を確保するという持続可能な開発目標の理念に合致するもの」と認識を示した。

　丸山議員の質問に対する答弁。

(市町村 2017-03-02付)