利尻富士町３１年度教育行政執行方針　利尻小に特別支援学級追加　各種検定料を全額助成

（市町村 2019-03-14付）

　【稚内発】利尻富士町教委の石川武弘教育長（当時）は三十一年度教育行政執行方針で、利尻小学校に特別支援学級を一学級追加し、鴛泊小学校と利尻小にそれぞれ特別支援教育補助員を配置することを表明した。また、小学生の漢字能力検定・算数検定、中学生の漢字能力検定・英語検定・数学検定の検定料全額助成を実施する方針を示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【社会で活きる実践的な学力を育成する教育の推進】

▼確かな学力の育成を目指す教育の推進

　児童生徒の基礎的・基本的な知識、技能の確実な習得と、これらを活用する思考力・判断力・表現力などの育成に取り組むとともに、学力向上プランのもと、確かな学力の育成、学習意欲の向上に努める。

　三十一年度から新たな取組として、基礎学力の向上と学びの習慣づけ、個々の自信と挑戦心に繋げるため、小学三年生以上は漢字検定と算数検定、中学生には漢字・英語・数学検定の検定料の全額助成を実施する。

▼特別支援教育の推進

　三十一年度は利尻小学校に新たに特別支援学級を一学級追加設置することとなり、町内小中学校では鴛泊小学校一学級、利尻小学校三学級の四学級体制となる。また、鴛泊小学校・利尻小学校にそれぞれ特別支援教育補助員を配置することで教育的ニーズに対応するとともに、家庭や地域、関係機関・団体との連携に努めるなど、一人ひとりの自立と社会参加を目指す特別支援教育を推進する。

▼国際理解教育・情報教育の充実

　外国語指導助手による指導や外国語に親しむ機会の充実、サマーイングリッシュキャンプを継続実施するほか、ＩＣＴを活用した多様な体験・交流機会創出へ向けた取組の検討を進める。

▼ふるさと教育・キャリア教育・産業教育の充実

　町内小学校六年生を対象とした利尻島上空遊覧飛行体験の実施、昆布干しや遺跡発掘などの体験学習などふるさと教育活動を通して、郷土の課題や展望について進んで考え、自らが生まれ育ったふるさとに愛着をもち、ふるさとの良さを生かすことのできる人材育成に取り組んでいく。

▼主体的に考え判断する心の育成

　いじめの防止や不登校児童生徒への支援の取組については、「いじめや不登校は、どの学校にも起こりうる」との認識のもとで、早期発見・早期対応、積極的な認知と情報共有の徹底を促すとともに、日常から児童生徒と教師との信頼関係の醸成と、児童生徒間の人間関係の構築に努めるとともに、ネット上のトラブルから児童生徒を守るための取組についても学校・家庭・地域・関係機関と連携を密にして取り組む。

▼豊かな人生の基盤となる体の育成

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果をもとに、計画的・組織的な体力・運動能力の向上を図るとともに、スポーツ機会の充実を目指し、学校や地域等において、すべての子どもがスポーツを楽しむことができる環境の整備を図る。

【安心・安全な教育環境の整備と支援の推進】

▼学校運営の改善

　三十年度に策定した町立学校における働き方改革アクション・プランに基づき、学校・家庭・地域・行政が連携し、保護者や地域住民の理解を得ながら、教職員が教育活動に集中し専念できる環境整備を図る。

【生涯学習の充実と文化・スポーツ活動の振興】

▼青少年の健全育成

　地域の参画を得ながら、子どもたちとともに行う学習やスポーツ・文化活動等の取組を支援する放課後子供教室推進事業を実施する。また、週末や休日等に体験プログラムを提供する土曜教育支援活動を実施し、バドミントン教室・書道教室・水泳教室・かるた教室など、有意義な休日の過ごし方を支援する。

　また、長期休業時に道教育大学旭川校や利尻高校と連携し、チャレンジ教室を継続実施する。

(市町村 2019-03-14付)