特別支援教育の充実目指し　切れ目ない指導・支援を　北見市教委が指針を改定

（市町村 2020-02-21付）

　【網走発】北見市教委は、特別支援教育の指針を改定した。「切れ目のない一貫した指導や支援に向けた特別支援教育の推進」など、新たに３つの方向性を設定。適切な情報提供と早期からの教育相談・支援の充実、個別の教育支援計画の作成・活用や引き継ぎ、支援員・支援講師・看護師との連携の充実などを目指す。

　指針は、北見市における特別支援教育を推進するため平成２５年１１月に策定。新学習指導要領の全面実施や、道教委が平成３０年３月に特別支援教育に関する基本方針を策定したことに伴い、それらに対応し、市内における特別支援教育をより一層充実させるため改定した。

　これまでの現状や課題を踏まえ、基本的な考え方「障がいのあるすべての子どもたちが、予測困難で変化が激しく多様性が高まる社会において、自立して生き抜く力や、個性を尊重し共に支え合う心をもつことができるよう、支援体制を整備し、一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな教育を推進する」に基づき、新たに①切れ目のない一貫した指導や支援に向けた特別支援教育の推進②一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導や支援の充実③高い専門性に基づく特別支援教育の推進―の３つの方向性を設定した。

　①では、適切な情報提供と早期からの教育相談・支援の充実、教育支援委員会業務の充実、幼保小三者連携協議会による連携の推進、特別支援教育連携協議会の取組の充実を盛り込んだ。

　②では、個別の教育支援計画の作成・活用と引き継ぎの推進、支援員・支援講師・看護師との連携の充実、交流および共同学習の充実、環境等の整備の推進に取り組む。

　③では、管理職・特別支援教育コーディネーターおよび教職員研修の充実、支援員・支援講師・看護師研修の充実を推進する。

　指針の改定に合わせ、特別支援教育の手引きも改訂。自立活動の内容や交流および共同学習の考え方と内容、校内体制などについて内容の見直しを図ったほか、幼保小、小中、中高でそれぞれ円滑な引き継ぎを図るための連携シートの様式を新たに挿入した。

(市町村 2020-02-21付)