由仁町の教育行政執行方針　ＣＳで学校・地域発展　大容量ネットワーク構築

（市町村 2020-03-12付）

由仁町教委・田中宣行教育長

　【岩見沢発】由仁町教委の田中宣行教育長は令和２年度教育行政執行方針において、由仁小学校と由仁中学校で小中一貫教育を導入するに当たり、コミュニティ・スクールの導入によって、学校だけでなく保護者をはじめ地域全体の協力を得ながら、学校と地域がともに発展していくことを目指す考えを示した。学校ＩＣＴ環境の整備については、国のＧＩＧＡスクールネットワーク構想の実現に向け、早期に児童生徒一人１台端末の整備や高速大容量の通信ネットワークの構築を計画的に行えるよう検討していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼一人ひとりの個性や能力を伸ばす教育の推進

　子どもたちが、これからの社会を生き抜いていくためには、基礎的な知識や技能の習得に加え、変化の激しい社会に対応できる資質と能力の育成が求められており、本年度より小学校で完全実施となる新たな学習指導要領では、主体的・対話的で深い学びの実現に加え、ＩＣＴを活用した授業を幅広く展開するなど新しい時代に向けた教育環境の充実が必要となってくる。

　学力向上対策については、全国学力・学習状況調査などの結果分析によって改善策を講じるとともに、義務教育９年間を見通した指導計画の編成に取り組んでいく。

　また、放課後学習や長期休業期間中の個別指導、英語や漢字などの検定料助成を継続的に実施し、子どもたちの主体的な学びの育成と学習意欲の向上、学習習慣の定着を図っていく。

　特別支援教育については、小・中学校の連携強化と情報共有、通級指導の充実、支援員の増員などによって、子どもたちの能力や可能性を最大限に伸ばすことができる体制づくりに努めていく。

　豊かな人間性を育む教育の推進については、子どもたちが、命の大切さや自己を認め他人を思いやる心、守らなければならない規範意識等を養うとともに、たくましく豊かな心と体を育むことが極めて重要。

　いじめの防止や児童生徒の不登校問題については、望ましい人間関係の醸成や未然防止、早期発見、早期解決に努めるとともに、スクールカウンセラーや教育相談員の効果的な活用により迅速かつ適切に対処していく。

　毎年１１月１日を「ゆに教育の日」とした各種取組は継続的に実施していく。

　学校教育においては、教職員の指導力が強く求められる。このため、校内外における研修機会の確保と、自主的な研修に対する支援を継続するほか、小中相互乗り入れ授業や系統的な指導の充実に対応すべく教職員の資質・能力の向上に努めると同時に、事務補の各校配置や校務支援システムの活用により、教職員が子どもたちと向き合うための時間を確保するための環境整備に努めていく。

　本年度は、由仁小と由仁中を対象として小中一貫教育を導入していくが、すでに各１校ずつとなった小・中学校が互いに理解と協力し、また、コミュニティ・スクールの導入によって学校だけではなく保護者をはじめ地域全体の協力を得ながら、学校と地域がともに発展していくことを目指していく。

▼国際化・情報化に対応した人間性豊かな人材の育成

　外国語指導助手（ＡＬＴ）については、２人の配置を継続し、児童生徒の英語発音力やコミュニケーション能力、国際理解力の向上を目的に、チーム・ティーチングによる外国語教育の充実を図っていく。

　学校ＩＣＴ環境の整備については、国が推し進めるＧＩＧＡスクールネットワーク構想の実現に向け、早期に児童生徒１人１台端末の整備や高速大容量の通信ネットワークの構築を計画的に行えるよう検討していく。

(市町村 2020-03-12付)