美幌町2年度教育行政執行方針 全小で1日防災学校 語学教育を強化・充実(市町村 2020-03-12付)
美幌町教委・矢萩浩教育長
【網走発】美幌町教委の矢萩浩教育長は令和2年度教育行政執行方針において、モデル事業として美幌小学校にイングリッシュルームを設置し、語学教育の強化・充実を図る考えを示した。また、1日防災学校をすべての小学校で実施できるよう取り組む。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【幼児、学校教育の充実】
▼幼児教育の推進
幼児教育と小学校教育との円滑な接続のため、幼稚園、保育園、認定こども園等と小学校との意見交換などの機会を設けるとともに、要保護児童対策地域協議会をはじめ、子ども発達支援センターなどの関係機関と相互連携を図る。
▼学校教育の推進
▽確かな学力の向上
教育支援員を各小学校に継続配置し、主に算数科と国語科においては、低・中学年を中心にきめ細かな指導によって確実な基礎学力の定着に向けた取組を進めていく。
小学校35人学級の推進については、引き続き臨時教員を配置し、児童一人ひとりの理解度や興味・関心を踏まえたきめ細かな学習指導体制を準備していく。
国際理解教育の充実については、外国語の専門教員を配置し、各小学校を巡回指導する体制を整え、小学校教員の外国語の指導力と英語力の向上を図るほか、モデル事業として美幌小学校内にイングリッシュルームを設置し、語学教育の強化・充実を図っていく。
併せて、前年度からALT(外国語指導助手)を1人増員し2人体制とした中で、ALTのサポートによって、小学校および中学校の外国語科の指導体制の充実に努めていく。
▽授業改善の充実
学習規律の確かな定着については、引き続き、町学習規律スタンダードをもとにした各校の学習規律の確実な定着を図るため、より具体的で確かな取組を推進していく。
公開研究会の開催については、本年度も授業改善のより一層の充実に向けて、すべての学級の授業公開とグループによる研究協議を柱とした公開研究会の開催を進めていく。
▽健やかな身体の育成
防災教育の推進については、関係機関の支援を仰ぎながら、防災の要素を取り入れた授業としての1日防災学校をすべての小学校で実施できるよう取り組んでいく。
▽教育相談体制の充実
教育相談室に教育専門相談員と不登校問題相談員を各1人配置し、問題を抱える児童生徒や不登校になっている児童生徒に対して、家庭訪問や学校訪問による相談・支援を行うほか、サテライト授業によって個に応じた学習支援に取り組んでいく。
また、新年度は児童生徒の心のケアや教員・保護者の問題解決に向けた連携を推進するため、スクールカウンセラーを1人配置し、教育相談体制の充実・強化に努めていく。
さらに、Q―Uテスト(楽しい学校生活を送るためのアンケート)を全小・中学校で実施し、結果をもとに学級集団をとらえ、学級経営の在り方などの指導・相談・支援を継続していく。
▽信頼される学校づくりの推進
本町は、学校の1年間の教育課程を3学期制で行っているが、前年度から、児童生徒の評価については2評価制に移行した。これによって、今まで以上に広いスパンで細かな評価ができるとともに、7月と12月においては、ゆとりある学習等の確保が図られている。
また、長期休業中の学習の連続性を確保するため、休業前に子どもの学習状況や課題等の資料を保護者にも配布し、長期休業中の学習習慣の形成につながる取組を進めていく。
▼高校との連携・支援
美幌高校農業科の応募生徒の減少を鑑み、これまで町外からの農業科入学者を対象に、就学にかかる費用の一部を助成している。
一方、近年は町内からの入学者が顕著に減少しているため、こうした事態を重く受け止め、新年度は間口確保支援策の強化を図る観点から、町内からの入学者(普通科・農業科)および町外からの普通科入学者に対象範囲を拡大する。
【生涯学習の充実】
▼社会教育の推進
▽スポーツ活動の推進
オリンピック・パラリンピック東京大会の開催や冬季札幌大会の招致を契機として、未来を夢見る有望な子どもたちが数多く育つよう、未来のアスリート応援事業に新たに取り組み、競技大会に参加する選手への経費助成の拡充と指定強化選手に選抜されるなど有望な選手を支援する奨励金制度を創設するなど、子どもたちが安心して活動でき、さらに活躍できるよう支援し、将来を見据えたスポーツの普及促進に努めていく。
(市町村 2020-03-12付)
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