道議会質疑 予算特別委員会(令和2年3月19日)
(道議会 2020-05-22付)

【Q 質問Question A 答弁Answer P 指摘Point out O 意見Opinion D 要望Demand】

【質問者】

▼大越農子委員(自民党・道民会議)

【答弁者】

▼佐藤嘉大教育長

▼土井寿彦学校教育監

▼赤間幸人学校教育局長

▼山本明敏学校教育局高校配置担当局長

▼小松智子学校教育局指導担当局長

▼唐川智幸高校教育課企画・支援担当課長

▼中澤美明義務教育課長

▼濱中昌志義務教育課地域連携担当課長

▼髙木順一教育環境支援課長

▼藤田善治健康・体育課長

=役職等は当時=

◆遠隔授業の推進について

Q大越委員 道教委は、令和元年度補正予算に、GIGAスクール構想の対応として、校内のネット回線の整備などの事業を盛り込んだ。

 学校のICT環境の整備や技術革新の加速化によって、本道教育の課題解決につながると期待されるのが遠隔授業の取組である。小規模な道立高校では、教員数の制約から、生徒の関心や進学など進路希望に対応した教科、科目を開設することが難しい状況にある。ICTを活用した遠隔授業を効果的に配信することで、郡部の小規模校でも大学進学等の進路希望などに対応した細やかな教育を受けることができる教育環境の実現が可能になるものと考えている。

 遠隔授業には、どのようなメリット、デメリットがあるのか伺う。

A髙木課長 高校における遠隔授業について。長所としては、地域の小規模校や離島にある高校では難しい多様な教科、科目の開設や、生徒の進路希望、学習状況にきめ細かく対応する習熟度別授業の実施が可能になること、また、大学や海外にいる教員等から生徒の興味・関心に応じた多様かつ高度な教育を受けることができることなど、地理的な特性や学校の環境等を乗り越えて子どもたちの教育を受ける機会を確保できることなどが挙げられる。

 一方、現時点での短所としては、受信側の学校にも授業をサポートする教員が必要なことや、配信側と受信側による事前・事後の打ち合わせに時間を要すること、また、機器上の不具合によって、授業の中断を余儀なくされる場合があることなどが考えられる。

Q大越委員 メリットを最大化し、デメリットを克服していかなければならない。

 私は、有朋高校から阿寒高校に配信した英語の遠隔授業を視察した。画面越しに熱心に指導している先生、しっかりと授業を受けている生徒の様子に感銘を受けた。一方、大変素晴らしい授業であったが故に、誰もがこうした授業を受けることができるわけではないだろうと感じた。これを広げていくのには、それなりのプログラム、指導方法が必要であろうと感じた。

 遠隔授業の集中化に取り組んでいく上で、教員の遠隔授業の指導技術を高めていくことが大変重要であると考えるが、どのように取り組んでいくのか伺う。

A髙木課長 遠隔授業の指導技術等について。道立高校では、平成20年度から地域の小規模校等において、25年度から国の研究開発学校に指定された高校において、単位認定を可能とする教員と受信側の生徒が対話しながら進める遠隔授業の研究を全国に先がけて取り組んできた。

 使用機器の取扱い、事前準備や授業展開、学習評価等の留意点など、様々なノウハウを蓄積してきた。従来の対面授業とは異なる指導技術を向上させるためには、遠隔授業を担当する教員を特定して集中的に実践的な研修を行っていく必要があると考えている。

Q大越委員 遠隔授業では、指導する先生がそばにいないので、生徒の緊張感を保つことが難しく、また、生徒の実態も多様であるため、適切に課題を与えることが難しいなど、遠隔授業ならではの課題も少なくないと考える。

 こうした課題、デメリットを解消し、生徒の学習意欲を高めていくため、どのような学習を進めていくのが有効と考えているのか伺う。

A赤間局長 生徒の学習意欲について。現在実施している遠隔システムを用いた授業では、授業者が説明するだけではなく、受信側の生徒との対話を取り入れた授業を行うとともに、受信側で授業をサポートする教員と連携し、生徒やグループの学習の様子をハンディカメラで撮影した映像を授業者に送信して、リアルタイムで状況を把握することができるよう工夫し、生徒一人ひとりへのきめ細かな指導を行っている。

 今後は、こうした画面越しの対話的な遠隔授業と併せて、タブレット端末などを用いたクラウドサービスも活用し、個に応じた学習や、生徒同士が議論する郷土学習などの研究を進めるなどして、生徒の学習意欲を高めることができるよう、遠隔授業の充実に取り組んでいく。

Q大越委員 昨年の第3回定例会のわが会派の代表質問において、教育長から、年度内を目途に、授業配信する機能を集中化した拠点の設置や配信形態、教育内容などについて、方向性を固める旨の答弁があった。

 道立高校は、少子化に伴い生徒が減少し、地域においては、小規模化が進んでいる。

 限られた人員体制の中で、そうした学校の生徒にも幅広い進路選択を可能とする遠隔授業の推進について、道教委はどのように取り組んでいく考えなのか伺う。

A佐藤教育長 今後の遠隔授業の取組について。多様で質の高い教育を全道の高校に提供していくため、習熟度別授業や選択授業等の遠隔授業を配信する拠点として、仮称・高校遠隔授業配信センターを令和3年度をめどに札幌市内の有朋高校に設置することとした。

 2年度には、教育庁内に準備室を設置して、機器の整備や教育課程の検討を進めるとともに、有朋高校内の体制を強化するため、新たに専任スタッフを配置して、配信科目の拡大や複数校への同時配信など、今後進める遠隔授業の内容の充実を図るなど、3年度の本格実施に向けて積極的に取り組んでいく。

O大越委員 遠隔授業の取組は、特に、広域自治体であり過疎化が進む北海道こそ、どの自治体よりも必要であると思う。遠隔授業を通して、多くの子どもたちが質の高い授業受けられるようにしっかり取り組んでいただきたいと強く求める。

◆高校の魅力づくり推進

Q大越委員 人口減少や高齢化が進む中、国では、各地域がそれぞれの特徴を生かした自立的で持続的な社会を創設することを目指し、令和元年12月に第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略を決定し、道においても、第2期道創生総合戦略の策定に取り組んでいる。

 地域創生における高校の果たす役割は大きく、地域と連携、協力、協働した魅力ある高校づくりを一層推進していく必要があると考える。

 地域と連携、協働した高校づくりに道教委はこれまでどのように取り組み、その結果をどう認識しているのか伺う。

A唐川課長 地域と連携、協働した高校づくりについて。中学校卒業者数の大幅な減少が進む中、人口減少社会への対応や地域創生の観点から、地域の教育機能の維持・向上を図るため、これからの高校づくりに関する指針を平成30年3月に策定した。

 道教委では、本指針に基づき、学校運営への支援や教育活動への参画、協力を得るためのコミュニティ・スクールの導入、市町村や地域の関係団体等のほか、小学校や中学校などの他校種との連携による地域の特性、教育資源を生かした小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業などに取り組んできている。学校と地域が連携し、地域の教育資源を積極的に活用するなど、地域に根ざした特色ある高校づくりが進んできていると考える。

Q大越委員 地域創生を進めていく上で、地域の活性化を担う人材を育成することが極めて重要である。道教委は、地域で活躍する人材として、どのような人材をイメージし、その育成に向けて具体的にどのように取り組んでいるのか伺う。

A唐川課長 地域を担う人材の育成について。Society5・0時代の到来や一層のグローバル化が予想される中、地域の活性化を担い、地域で活躍する人材として、ふるさとへの誇りと愛着をもち、地域課題に主体的に向き合い、多様な他者と協働して課題解決に粘り強く取り組む持続可能な社会のつくり手の育成が求められていると認識している。

 このため、道教委では、キャリア教育の取組に加え、30年度からは、高校生が地域社会の一員としての意識をもって課題解決に取り組む高校OPENプロジェクトを実施し、地元食材を活用した商品開発や、自然や産業を生かした観光振興など、生徒と地域が一体となった教育活動を通して、地域の活性化を担う人材の育成に取り組んでいる。

Q大越委員 学校が地域と連携、協働していくためには、市町村や企業、団体などと推進体制を構築して、継続的に取り組んでいく必要がある。

 連携等の体制づくりについて、どのような状況にあると認識し、今後、どう進めていく考えなのか伺う。

A唐川課長 地域と連携、協働するための体制について。道教委ではこれまで、学校運営の支援や教育活動への参画、協力を得るためのコミュニティ・スクールを導入してきたほか、小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業における地域未来づくり会議や、高校OPENプロジェクトにおける地域みらい連携会議など、学校と市町村、企業、団体などが協働する組織の構築に取り組んできた。指定校等における、こうした体制づくりを全道に普及していく必要があると認識している。

 今後は、指定校等の実践事例を取りまとめ、道内の高校や市町村に周知するとともに、指導助言に努め、学校が地域と連携、協働を図るための体制づくりを一層推進していきたいと考えている。

Q大越委員 道教委は、地域が求める地域創生に向けて、高校の魅力化に特化した具体的な方策などを示して取組を進めていく必要がある。そのためには、学校の状況や課題、地域の要望などをしっかりと把握した上で、地域を学びの場とした教育活動の推進や教育環境の整備のほか、地元の小・中学校や周辺市町村などへの情報発信、学校間での情報共有などが重要と考える。道教委は、地域創生に向けた高校の魅力づくりについて、今後、どのように取り組んでいく考えなのか伺う。

A山本局長 高校の魅力づくりについて。本道が将来にわたって輝き続けていくためには、より良い学校教育を通じて、より良い社会をつくるという理念のもと、学校と地域の連携を深め、情報を共有するとともに、協働して地域を担う人材を育成することが重要である。

 道教委では、現在、策定が進められている第2期道創生総合戦略や道総合教育大綱を踏まえ、地域創生の視点から、地域と協働して子どもたちに選ばれる魅力ある高校づくりを推進するための地域の教育資源を活用した取組例や、体制・環境整備の方策に加え、推進に向けた目標指標などを記載した具体的な手引を、地域の方々の意見を伺いながら、年内を目途に策定するとともに、学校や地域ごとの課題等を把握し、適切な指導助言に努めるなどして、すべての道立高校で魅力化の取組が実践されるよう取り組んでいく。

◆新型コロナウイルス対応

Q大越委員 新型コロナウイルスの感染から子どもたちを守るため、また、子どもを通して大人たちへの感染拡大を防止するため、道教委では、知事の要請を受けて、2月27日から公立小・中・高校等を一斉に臨時休業とするよう、各市町村教委に要請し、その後の国の要請を受けて、休業の期間を春休みまで延長するとともに、高校も3月2日から臨時休業とする対応を行っている。

 現在の子どもたちの状況をどのように認識しているのか、また、特別支援学校の臨時休業は支障なく行われているのか伺う。

A小松局長 臨時休業の状況について。現在、道内の小・中学校や道立の高校、特別支援学校等において、春休み前日までの臨時休業を行っている。

 このたびの休業は急な取組であり、また、長期に及んでいることから、子どもたちの日常の活動が大きく制限されているほか、保護者にも負担をかけている。このため、道教委では、各市町村において、臨時休業中において子どもたちの心身のケアと新学期に向けた準備を目的として、徹底した感染予防策を講じ、分散登校をそれぞれの学校や地域の実情に応じて実施するようお願いしている。

 また、特別支援学校については、障がいの状態や通学方法などが様々であり、保護者等への電話連絡のほか、要望等に応じて、来校相談や家庭訪問などを行い、子ども一人ひとりの健康状態を把握している。各学校の報告から、支障が生じている状況ではないと考えている。

Q大越委員 感染症も心配であるが、長期間の臨時休業によって、授業時数の不足が懸念される。今回のように、国などの要請によって、緊急時の対応として、臨時休業した場合の授業時数の取扱いはどのようになるのか。また、臨時休業で学習できなかったカリキュラムについては、各学校において、工夫して消化していく必要があり、計画的な対応が必要になると思う。どのように取り組んでいく考えなのか伺う。

A中澤課長 授業時数の取扱いについて。国の通知では、流行性疾患などによる学級閉鎖等の不測の事態によって、標準の授業時数を下回った場合は、下回ったことのみをもって学校教育法施行規則に反しないこととされている。

 また、臨時休業に伴い、指導できなかった学習内容については、新学期に進級した学年、または進学した学校に確実に引き継がれ、学習内容の補充的な指導や子ども一人ひとりの状況に応じたきめ細かい指導が行われることが重要と考えている。今後、各市町村の実情に応じて、必要な指導助言を行っていく。

D大越委員 確実に引き継がれるよう強く求める。小学校から中学校に上がるなど、環境の変化がある中でこういったことがあったことから、しっかりと指導助言していただきたい。そして、情報共有するよう、強く求める。

Q大越委員 臨時休業中における家庭学習は、子どもたちの生活のリズムをつくる上でも重要なものである。準備のための時間がない中で臨時休業に入ったが、各学校では、日々の家庭学習に向けて、どのように対応しているのか伺う。

A中澤課長 家庭学習への対応について。道教委では、休業中に家庭学習に活用できる学習資料を、市町村教委を通じて各家庭に提供するとともに、学習活動に役立つ教材や動画等を紹介するポータルサイトを各学校に情報提供するなどして、各学校の取組を支援している。

 また、各学校では、分散登校を活用し、生活リズムを整えながら、自学自習することができるよう、個々の学習状況に応じた学習課題の提供をはじめ、家庭での計画的な生活や学習などの指導を行っている。

D大越委員 最初の1週間は、共通したレベルのものが行われたと思う。しかし、その後、学校や先生によって、ばらつきが出てくる恐れがある。そういうことのないように、しっかりと対応していただきたいと強く求める。

Q大越委員 道教委は、休業期間の長期化に伴い、子どもたちの心身のケアと新学期に向けた準備のため、感染予防の徹底を図った上で、分散登校の実施を検討するよう、市町村教委に要請した。地域の会館などでの実施も可能としているが、分散登校の実施状況やこれまでの結果について、道教委はどのように認識しているのか伺う。

A小松局長 分散登校の取組状況について。分散登校については、子どもの心身のケアや新学期に向けた準備を目的として、感染予防策を徹底した上での実施を各市町村教委にお願いしている。3月18日現在、177の市町村で実施している。

 分散登校の実施によって、登校した児童生徒からは「友達や先生の顔を見ることができて安心した」「家庭学習の課題をもらうことができて学習の見通しをもてた」、教職員からは「感染予防に関する指導を行うことができた」「児童生徒と会うことで、健康状況や心のストレスの状況を把握でき、一人ひとりに応じた指導をすることができた」などの声があり、各市町村で、趣旨に沿った取組が進められているものと認識している。

Q大越委員 分散登校に対する保護者の反応はどのようなものか。どのような声が寄せられ、どう対応していくのか伺う。

A中澤課長 保護者の反応について。保護者からは、道内の感染状況を踏まえ、登校による感染リスクを懸念する声がある一方で、「学校から事前に丁寧な説明があり、安心して登校させることができた」「家庭生活の手引を作成してもらったことで、子どもの生活リズムが整い、家庭学習の不安解消につながった」「分散登校の回数を増やすことを検討してほしい」などの声があると、市町村から伺っている。

 今後は、道内や国内の感染状況などを慎重に見極めつつ、分散登校の時間や回数などについて、市町村教委と緊密に連携しながら検討し、必要な対応を進めていきたいと思う。

O大越委員 分散登校の回数を増やすことを検討してほしいとの声もあるので、様々な事情もあると思うが、そういった声にも耳を傾けていただきたい。

Q大越委員 一部の市町村では、分散登校を考えていないと伝えられている。どのような事情によるものか。道教委の対応についても伺う。

A中澤課長 分散登校を実施しない市町村の状況について。現段階で、分散登校を実施する予定がない2町については、感染予防を徹底するため、個別に家庭訪問等を行うこととし、教員が健康観察や心身の状況を把握し、一人ひとりに応じた指導をするとともに、家庭学習の課題や学習方法のアドバイスを行うなどの対応を行った。

 道教委としても、子どもたちのために学校規模など地域の実情に応じて進められるよう、市町村に助言していく。

Q大越委員 今回の臨時休業で大きな影響を受けているのが学校教育関係者である。給食が突然中止され、保護者には戸惑いがあったと思う。食材等を取り扱う事業者や購入者の市町村に相当の被害が生じたと聞いている。また、食材を廃棄せざるを得ない食品ロスの問題もある。

 こうした損害などへの対応の状況について伺う。

A藤田課長 給食中止による損害への対応について。道教委ではこれまで、知事部局と連携し、臨時休業による学校給食のキャンセルに伴い、市町村または保護者が負担した経費の全額国費による補てんや、学校給食の再開時に安定供給を図るため、学校給食の休止によって影響を受けた納入事業者等への支援などを国に要望してきた。

 今後は、国が緊急対応策として示した学校給食費返還等事業を活用し、各自治体が保護者への学校給食費返還や、食材のキャンセル費等に要した費用に対する補助を受け、保護者への返還等が適切に行えるよう、対応を検討していく。

 今後も、食材の賞味期限によって、食品ロスを生じる可能性があることから、農政部などとも連携し、未利用食品をフードバンクへ寄付するなど、食品ロスの削減に取り組んでいく。

O大越委員 食品ロスの問題は、食育の一環からも、しっかりと取り組んでいただきたい。

Q大越委員 国は、都道府県等に小学校等の臨時休業に関連した放課後児童クラブ等の活用による子どもの居場所の確保を依頼しており、その中で、教職員が放課後児童クラブ等の学習指導や生徒指導にかかわることが可能とし、学校の活用も示している。

 道教委は、道内における状況をどのように認識しているのか伺う。

A濱中課長 休業期間中の放課後児童クラブ等の状況について。道教委では、学校において、放課後児童クラブや放課後子供教室などを実施する場合の教職員の勤務協力や感染予防対策などに関する留意事項を各市町村教委あてに通知した。国のアンケート調査では、放課後児童クラブ等において、教職員の勤務協力を行うこととしているのは、道内で8市町村あり、そのうち、3つの自治体では、校舎を臨時的に使用するとしている。

 また、放課後児童クラブ等とは別に、5市町において、保護者のやむ得ない事情などによって、学校で児童を受け入れることとしており、各市町村において、子どもの居場所の確保に向けて、教育委員会と保健および福祉担当部局の連携のもと、保護者のニーズに応じた対応が進められているものと認識している。

O大越委員 子どもの居場所づくりへのニーズがあると思うので、しっかりと応えていただきたい。

Q大越委員 新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中、4月に新学期を迎える。小・中学校の臨時休業に始まり、緊急事態宣言、高校の臨時休業と、重苦しい雰囲気に包まれ、道内全体が活気を失っている。このような状況から脱却するには、子どもたちが学校に戻り、そこから社会全体が元気にならなければならないと考える。

 各学校では、子どもたちを安全に迎えるため、校内の衛生環境やマスク、消毒液など、道立、市町村立を問わず、不足なものは融通し合い、万全な準備を整える必要があると考える。

 道教委は、新学期に向けどう対応していく考えなのか伺う。

A土井学校教育監 新学期に向けた準備について。各学校においては、マスクやアルコール消毒薬などの衛生品は備蓄が多くなく、また、国内需給もひっ迫し、安定的に確保しにくい状況にあることから、3月5日付で文部科学大臣に対し、市町村立学校を含めた教育機関への衛生品等の安定的かつ優先的な供給と必要な財政措置について緊急要請した。

 今後、道教委では、感染予防のため、市町村教委と連携を一層強化し、各学校において、児童生徒への石けんによるこまめな手洗いや、ティッシュ等で飛沫の飛散を防ぐせきエチケットなどの指導、十分な換気、清掃、消毒の実施を徹底するとともに、引き続き、国に対し、マスク等の安定供給を要請していく考えである。

Q大越委員 どこの学校も、マスク不足という現実がある。やれることはすべてやるという意気込みが必要と思う。これからも道民全体が感染拡大防止の重要性を理解し、共に取り組むことで、終息させる気運を高めることが大切である。

 感染防止策については、分散登校の実施に当たり、道教委がその基準を示したと承知している。通常登校を再開したとしても、検温を確実にすることや、子ども同士の距離を保つこと、換気に努めることなどを徹底して行うことが重要である。また、マスクを着用することで、感染リスクはさらに低くなると考える。学校でクラスターが起きることは絶対に避けなければならない。

 道教委は、マスクの安定供給を国に要請するとのことだが、それを待っていても間に合わない可能性もある。マスクが足りなくなることをあらかじめ想定し、PTAの協力を得るなどして、手づくりマスクの持参を推奨することも大切と考えるが、見解を伺う。

A佐藤教育長 手づくりマスクの推奨と持参ということで提案いただいた。マスクをすることで、学校の再開に対する見通しがより高まると考えている。新学期に向けて、各市町村の教育長とテレビ会議で意見交換する予定である。手づくりマスクの提案は、道民みんなで子どもを守るという、道民一丸となった運動という象徴にもなろうかと考えている。ぜひ、各教育庁との意見交換の中で、私から提案させていただき、新学期に子どもたちがマスクをして学校に通えるような環境がつくられるよう、努力していきたいと考えている。

Q大越委員 これまで行動を制約され、ストレスを抱えていた子どもたちの心のケアが重要である。さらに、臨時休業で授業を受けられなかった部分の学習、特に、中学校に進学する子どもたちの学習状況の丁寧な引き継ぎなどが必要になる。

 新学期にはどのように臨むのか。様々な課題を抱えてのスタートとなるが、こんなときにこそ、学校の教育力が問われると考える。新学期の対応について、所見を伺う。

A佐藤教育長 新学期に向けた対応について。現在も道内、国内の感染状況が予断を許さない中、新学期に向けては、専門家の見解を踏まえながら、緊張感をもった対応が必要だと思う。入学式や始業式は、子どもたちにとって、新たな学校生活のスタートとなるかけがえのない学校行事である。各学校では、感染症予防策をしっかりと講じながら、様々な工夫をして、実施していただきたいと考えている。

 一方、臨時休業が長期に及んだことによって、指導できなかった学習内容の補充指導や、心身のケアを含め、通常の生活リズムを取り戻すための取組が不可欠であると考えており、これまで以上に学年間や小学校・中学校間の緊密な情報共有を図り、子どもたち一人ひとりに応じた指導が行われるよう、市町村教委に対して、指導助言していく。

 道教委としては、政府の専門家会議の見解や、国が示す学校再開の指針を踏まえ、知事部局や市町村教委と連携を図り、一日も早く子どもがちが通常の学校生活を安心して送れるよう、新学期に向けて学校の正常化に向けた必要な取組を全力で進めていく。

O大越委員 危機的状況を迎えている中で、子どもたちにとって、ストレスフルな生活が続いている。全道が一丸となって、それを乗り越えることができれば、子どもたちにとって大きな学びになるに違いない。子どもたち一人ひとりに寄り添いながら、世界の脅威を乗り越えるために、先生方、保護者、道教委の皆さんが共に協力し合う姿を見せていくという気概をもって、引き続き、しっかりと取り組んでいただきたい。

(道議会 2020-05-22付)

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