木古内町４年度教育行政執行方針　ＩＣＴ効果的に活用　自己肯定感高める指導を

（市町村 2022-03-07付）

野村教育長

　【函館発】木古内町教委の野村広章教育長は、４日の町議会定例会で４年度教育行政執行方針を説明した。保護者の経済的な負担軽減に向け、本年度新たに小・中学校入学生に対して入学祝金を支給するとした。学習指導では、自己肯定感を高める指導やＩＣＴ機器の効果的な活用を推進していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼確かな学力の向上

　学習指導については、自分の考えを深め広げる主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善をはじめ、褒めることを大切にした自己肯定感を高める指導、ＩＣＴ機器の効果的な活用による分かる授業づくりに努めていく。

　全国学力・学習状況調査や標準学力検査等の結果に基づき、町の子どもたちの学力の成果と課題を分析し、授業改善に努めるとともに、学力向上プランの検証改善サイクルに基づく組織的な取組を進めていく。

　小学校においては通常学級の児童数が１００人を下回ることから、会計年度任用職員の教員を配置し、指導体制の確保に努めていく。

　中学校においては、免許外指導の改善のため、道教委事業による美術科非常勤講師を配置し、引き続き質の高い授業に努めていく。

▼新しい時代に対応した教育の推進

　小・中学校の外国語教育については、外国語指導助手（ＡＬＴ）を活用し、子どもたちの楽しい学びを進めるとともに、４技能のバランスの取れた英語力を身に付けられるよう授業改善に努めていく。

　木古内中学校においては、英検ＩＢＡやイングリッシュルームの活用に引き続き取り組むとともに、イングリッシュ・キャンプや英語弁論大会などへの参加奨励に努めていく。

▼教職員の資質・能力向上

　学校における働き方改革については、勤務管理システムの運用によって教職員の在校等時間を管理しており、業務の標準化や時間外在校等時間の縮減に努めるとともに、１年間の勤務実態を把握した上で、１年単位の変形労働時間制の導入に取り組んでいく。

▼教育施設の整備・教育支援

　木古内小学校においては、昨年１１月の豪雨災害によるグラウンド修繕や義務教育教材備品などの整備に努めていく。

　木古内中においては特別支援学級の増設に伴う備品等をはじめとした整備に努めるとともに、体育館の天吊り体育器具の撤去による落下防止対策を実施していく。

　教育支援については、４年度新たに保護者の経済的な負担軽減のため、小・中学校に１年生として入学する児童生徒に対し、入学祝金を支給する。

　子どもたちの学校給食費無料化を継続するとともに、小・中学校の部活動における全道・全国大会出場に伴う経費を引き続き助成する。

【社会教育】

▼芸術文化の推進と文化財の保護

　ことし６０回目を迎える町民文化祭や記念関連事業を文化団体や学校、関係団体などと連携を図り実施するとともに、公民館ギャラリー四季の活用などによって日ごろの活動成果を発表できる機会の充実に努めていく。

　町制施行８０周年記念事業に合わせ、町史ダイジェスト版のリーフレットを作成する。

(市町村 2022-03-07付)