津別町4年度教育行政方針 能動的に学ぶ力育成 図書館核にまちなか再生(市町村 2022-03-15付)
津別町・宮管玲教育長
【網走発】津別町教委の宮管玲教育長は、8日開会の町議会第1回定例会で4年度教育行政方針を説明した。1人1台端末などのICT教育環境のもと、これまでの教育実践とICTの良さを融合させながら「主体的・対話的で深い学びへつなげる授業を展開し、生涯にわたって能動的に学び続ける力を育む」との考えを示した。まちなか再生事業の一環として新たに建設予定の図書館については、より多くの町民が主体となって運営できる体制とともに、図書館を核とした事業の展開を行えるように準備していくとした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼社会で活きる力を育む教育の推進
高速大容量の通信ネットワークと1人1台端末などのICT教育環境のもと、これまでの教育実践と最先端のICTの双方の良さを融合させながら、主体的・対話的で深い学びへつなげる授業を展開し、生涯にわたって能動的に学び続ける力を育む。
特別支援教育については、多様な子どもたちの支援ニーズに応えるために学習補助員を配置し、長所を伸ばす自立活動や教科学習を支援する。また、特別支援教育連携協議会を基盤に、学校と家庭、地域、関係機関などが長期的な視点で連携して取り組む体制づくりや教職員のスキルアップのための研修を計画的に推進する。
外国語教育の充実については、ALT(語学指導助手)の小・中学校、こども園、津別高校への派遣を継続し、特に小学校では全ての英語の時間を担任とALTが協力して指導するチーム・ティーチングを充実させる。
▼豊かな人間性を育む教育の推進
道徳教育では、道徳性を養う「考え、議論する道徳授業」への質的変換を図るとともに、学校の教育活動全体を通して自己を見つめ、物事を広い視野から多角的・多面的に考えることができるよう、指導の充実を図る。
ふるさと教育については、総合的な学習の時間などにおける地域学習によって、ふるさと津別の理解を深め、愛着と誇りに思う気持ちを育む。また、木工の専門家を講師に小・中学校で実施している木育授業は、町の基幹産業の一つである林業や木の文化の理解を深める津別ならではの教育活動であり、林業関係者の協力を得ながら活動を充実させる。
読書活動については、中央公民館司書職員を定期的に学校に派遣し「家読、よむ日のススメ」の推奨や小学生・中学生新聞の配置、移動図書などの読書環境整備のほか、言語活動や探究活動の授業では資料を探す際のアドバイスなどの支援を行う。
▼健やかな体を育む教育の推進
全国体力・運動能力、運動習慣等調査などの活用や分析をもとに、小学校では体育エキスパート教員を中心に体育授業を改善し、子どもたちの体力・運動能力・運動意欲の向上を図る。
健康教育の推進については、現下の状況において、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づき、感染およびその拡大のリスクを可能な限り低減させることを徹底する。
▼学びをつなぐ学校づくりの実現
幼小中高の連携については、新入学児童生徒の学校生活に円滑な適応に向け、教育支援委員会や特別支援教育連携協議会の取組の充実を図り、切れ目のない一貫した指導や支援を行う。
いじめ対策については、望ましい人間関係を醸成するとともに、アンケート調査や日常的な観察、教育相談によって未然防止と早期発見に努める。いじめの疑いや不登校の兆候を察知した場合は、教員や教育相談員の組織的かつ速やかな対応や関係機関との連携によって解決を図る。
津別高への支援については、振興対策協議会と連携し各種支援策を継続する。公設民営塾Plusは、基礎・基本の復習から専門学校や大学受験対策まで、目標に応じた個別指導や映像学習で着実な成果を上げている。本町の魅力的な取組として推進する。
学校運営の改善については、学校における働き方改革「津別町アクションプラン」に基づき、学校閉庁日や部活動休養日の取組などの効果検証と改善を図る。また、校務支援システムやICTの利活用などによって教職員一人ひとりの業務改善を推進する。
▼学びを支える家庭や地域との連携・協働の推進
地域コーディネーターを担う教育専門員が学校のホームページの更新やコミュニティ・スクール(CS)通信を発行し、教育活動の情報発信を充実させる。
▼学びを活かす地域社会の実現
まちなか再生事業の一環として予定されている図書館の建設については、図書館建設検討委員会の協議・検討内容を十分に反映させ「出会い・集い・人がつながる自分たちの図書館」の実現を目指し、建設後において、より多くの町民が主体となって運営できる体制とともに、図書館を核とした事業の展開を行えるように準備していく。
(市町村 2022-03-15付)
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