道教委 高校産業教育商業講座 プログラミング題材に 新項目のアプリ開発演習等( 2023-09-20付)
道高校産業教育実技講座(商業)
道教委は7日から2日間、道立教育研究所を会場に道高校産業教育実技講座(商業)を開いた。新学習指導要領で商業科の科目「プログラミング」の新たな指導項目として取り入れられたアプリ開発に挑戦。また、プログラミング言語の基本や会計クイズを通したビジネス思考トレーニングと指導方法などについて学んだ。
新学習指導要領では、ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実し、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善につなげることが求められている。
講座は、高校における産業教育を担当する教員に必要な知識と技術を習得させ、指導力の向上を図るもの。道内公立高校の教科「商業」を担当する教員8人が参加した。
初日は、開講式・オリエンテーションに続き、同所教育課題研究部の長森久志主査が科目「プログラミング」の指導方法について説明。新学習指導要領における商業科・科目「プログラミング」の内容に触れ、商業のプログラミングにおいて「システム開発までを行わせること」「制作したシステムを評価・改善させる学習活動まで行わせること」の2点を示した。
情報処理としては「問題の発見と解決の方法は指導項目の一部分しか出てこないため、科目“プログラミング”でその内容を補充しなくてはならない」と指摘。情報処理科など、コンピューターを中心に学ばせる学科においては「プログラミングの実践的・体験的な学習活動を充実させることで、これからの時代に求められる資質・能力の育成が達成できる」と説いた。
続いて、商業科、情報科の教員研修において、研修教材の提供等を行うアシアル㈱の岡本雄樹所長が「Monaca Educationで学ぶアプリ制作について」をテーマに演習した。
参加者は、実際に端末に触れながらシステム開発に挑戦。スマホアプリの制作を通して、プログラミングの基礎を学べる教育サービス「Monaca Education」の概要や「HTML」「CSS」「Java Script」などのプログラミング言語の基礎を習得した。
また、APS(アプリプログラミングシート)やオープンデータを活用したモバイルアプリの開発方法について学んだ。
2日目は、初日に引き続き、アプリ制作の演習を実施したあと、岩見沢緑陵高校の卒業生で㈱Fundaの住永匠COOがオンラインで講義。自身の著書『世界一楽しい決算書の読み方』をもとに、会計クイズを通したビジネス思考トレーニングと指導方法を解説した。
また、高校時代に学んだ知識を生かして起業した経験や、簿記学習アプリ「Funda簿記」による日商簿記検定試験に向けた個別最適な学習について説明した。
( 2023-09-20付)