全中学校に自動採点システム導入 教員の校務効率化を 生徒と向き合う時間確保へ 江別市教委( 2024-03-29付)
江別市教委は、6年度から市内の中学校全校に自動採点システムを導入する。教員の負担が大きい採点や結果分析の一部を自動化することで、校務の効率化を促進。教員が生徒と向き合う時間の確保や教員の時間外在校等時間の短縮を後押しする。
市教委は、3年6月のGIGAスクール構想の本格運用開始、1人1台タブレット端末の整備完了に伴い、ICTを活用した系統的な学びを実現するため「市教育情報化ガイドライン」を策定。子どもたちが未来のつくり手となるために必要な資質・能力を育むため、教職員を支援し、各学校においてガイドラインを実践していくことで、主体的・対話的で深い学びの実現と系統的な児童生徒の情報活用能力育成を着実に進めてきた。
自動採点システムの活用に当たり、事前に、学年、組、出席番号を備えた名簿を作成。その後、印刷した解答用紙に正解を赤字で記載した模範解答を作成してスキャナーで読み取る。
読み取った結果に基づき、AIが選択問題の正解を判定、その後、記述問題の解答や設問ごとの配点、観点情報などを入力。テスト終了後には、回収した生徒の解答用紙をスキャナーで読み取り保存する。
スキャンデータをソフトに取り込むと、模範解答に従って選択設問が自動で採点される。
記述式設問は教員が手動で採点するが、全員の解答を一覧で見ながら作業ができるため、部分点を含む採点が紙ベースより正確でスムーズになる。採点結果は、読み取った学年、組、出席番号にひもづき反映される。
市教委は、自動採点システムの導入によって教員の時間外在校等時間の短縮に期待。「教員が生徒と向き合う時間をこれまで以上に確保していきたい」と話している。
( 2024-03-29付)