道高校長協会が総会・前期研究協　ウェルビーイング　最善尽くす　宮澤会長再任　人材育成に注力

（関係団体 2024-05-10付）

宮澤一会長

　道高校長協会は８日、ホテルライフォート札幌で６年度総会・前期研究協議会を開いた。役員改選では、宮澤一会長を再任。宮澤会長＝写真＝は「様々な教育課題に迅速かつ丁寧に対応し、北海道教育の推進、道内高校生のウェルビーイングのために最善を尽くす」と決意を示した。

　総会・前期研には全道から会員２５２人が参加。

　冒頭、６年度役員案を承認した。

　あいさつに立った宮澤会長は、３年前から協会運営の柱として掲げている四つのＳ（①支える②備える③攻める④育てる）に触れ、引き続き四つのＳを継承していく考えを表明。最も大きな教育課題として「人材不足」「人材確保」を挙げ、本年度は四つのＳのうち、特に「育てる」に力を入れる意向を示した。

　また、働き方改革における教職員の抜本的な意識改革と具体的実践について「教員としての資質の役割を明確に示しつつ、ワーク・ライフ・バランスを意識した働き方改革を促すとともに、自校の現状を適切に把握する中でできることから具体的実践を進めていくことが大切」と強調。道教委が推進する教員養成セミナー、みらいの教員育成プログラム等の取組を学校現場が後押しするとともに、大学生によるインターンシップを推進するなど、教員志望者を増加させる大学との実効性ある連携を行う必要性を説いた。

　来賓あいさつ、新会員紹介のあと、議事に入り、６年度活動方針、事業計画などを承認した。

　活動方針の主題は「北海道の新たな時代を拓く高等学校教育の創造～令和の日本型学校教育が目指す教育の実現」を継続。事業計画には、理事研究協議会を６月１１日と７年２月４日に、文教施策懇談会を８月下旬に、後期研究協議会・全国高校長協会北海道ブロック研究協議会を７年１月７、８日に開催することなどを盛り込んだ。

　総会後の前期研では、野幌高校の壽淺章洋校長が「アンビシャススクール“野幌高校の新たなる挑戦”～地域と共に子どもたちを育てる生徒センタード教育の実現に向けて」、大樹高校の福本正規校長が「普通科改革支援事業と特別支援教育の取組について」と題して実践発表した。

　壽淺校長は、特色ある高校づくりの一環で４年度から導入しているアンビシャススクールの実践を発表。ベーシック授業による学び直しや校内の教育相談体制の確立と地域連携など、持続可能な社会を担う人間力の育成に向けて取り組んでいる教育活動を紹介した。

　福本校長は、文部科学省の普通科改革支援事業における自校の取組内容を紹介。事業の一環で本年度設置された普通科新学科「地域探究科」の概要や、特色、魅力ある取組として「大樹スタンダード」「大樹学ＰＬＵＳ」「大樹高ＳＴＥＡＭ」を紹介したほか、特色ある特別支援教育、通級指導の実践を発表した。

　６年度役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝宮澤一（札幌南）

▽副会長＝佐賀聡（札幌北）、須藤克志（札幌東）―新、相馬利幸（札幌西）―新、俵谷俊彦（札幌国際情報）―新

▽事務局長＝岩﨑弘之（北広島）―新

▽副事務局長＝渡辺晃史（千歳北陽）、伊勢一哉（岩見沢西）―新

▽監事＝古市俊章（江別）、矢田春義（市立札幌新川）―新

(関係団体 2024-05-10付)