道教委全国学力・学習状況調査市町村別結果報告　本年度１３４市町村が公表へ　上位県とのレーダーチャート比較も

（道議会 2015-11-06付）

　道教委は、十一月末公表予定の本年度『全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書』について、十月末現在で道内百七十九市町村中、七四・八％に当たる百三十四市町村から市町村名を明らかにした公表の同意を得ていることを明らかにした。前年度の八十六市町村と比べて、大幅増となった。結果公表に当たっては、成績上位の秋田県と比較分析した結果をレーダーチャートで提示する考えも示した。

　四日に開かれた道議会文教委員会において、加藤貴弘委員（自民党・道民会議）の質問に対し、岸小夜子義務教育課長が答弁したもの。

　二十六年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領から、都道府県教委は、域内の市町村教委の同意を得た場合、当該市町村名を明らかにした公表を行うことが可能であると改定された。これを受けて道教委は、同意を得た八十六市町村の調査結果を報告書に掲載した。

　掲載に当たっては、国の実施要領に基づき、単に平均正答数や平均正答率などの数値のみの公表は行わず、調査結果について分析を行い、その分析結果と今後の改善方策を示した。

　岸義務教育課長は、文教委員会における答弁で、本年度も同意が得られた市町村の結果を報告書に取りまとめることを報告。八月に、各市町村教委に照会した結果、十月末現在、百七十九市町村のうち、約七五％に当たる百三十四市町村の同意を得ていることを明らかにした。

　二十六年度に同意を得た八十六市町村と比べて大幅増となった理由として、「前年度の掲載市町村が学校と家庭、地域住民が課題と成果を共有し、連携して生活習慣を改善した取組」「掲載市町村間で視察し合い成果を上げた事例」などを紹介して、より多くの市町村の同意が得られるよう、各教育局が働きかけてきたと報告した。

　梶浦仁学校教育局長は「上位県との比較分析による課題を改善方策とともに掲載し、学校・家庭・地域・行政が一体となって課題解決に取り組むことが大切」「秋田県と比較分析して課題となっている項目を、レーダーチャートで提示する予定」との考えを示した。

　道教委では、現在、秋田県と比較分析しており、質問紙調査から、「子どもたちが家で計画を立てて勉強している割合、テレビ・ゲームを行う時間に大きな差があるなど望ましい生活習慣の確立」「授業の冒頭で目標を示したり、授業の最後に振り返る活動を行う活動に差があるなど指導方法」などを課題に挙げている。

　なお、『全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書』は、十一月末に公表する予定。

(道議会 2015-11-06付)