道議会文教委員会（４日）　学校施設等の調査状況など説明　石綿含有保湿剤等使用で質疑

（道議会 2015-11-09付）

学校施設等の状況説明

　四日の道議会文教委員会では、学校施設等における石綿含有保湿剤等の使用状況調査について質疑を行った。加賀学施設課長は、室内等に露出した保温材等を使用している道内公立学校一千六百七十六施設では、劣化損傷により粉塵が飛散し、アスベストが体内に取り込まれるおそれはなかったこと、煙突用断熱材を使用している一千百六十七施設の二千二十六本のうち、五百三十七施設・七百三十五本でアスベストを使用しているが、劣化損傷により体内に取り込まれるおそれはなかったことを報告した。

　室内等に露出した保温材等調査の未実施は小学校六校、中学校四校の十校、煙突用断熱材の調査未実施は幼稚園二園、小学校百五十五校、中学校百五校、高校三校の計二百六十五校であることについてもふれた。

　佐藤則子学事課長は私立学校で室内等に露出した保温材等を使用している百七十七施設では、劣化損傷により粉塵が飛散し、アスベストが体内に取り込まれるおそれはないことを話し、煙突用断熱材を使用している百二十七施設二百五十六本のうち、五十三施設七十九本がアスベストを含有する断熱材を使用しており、うち十五施設二十二本はばく露のおそれがあると回答。

　調査中の機関の内訳は、保温材等調査が幼稚園百十一園、中学校二校、高校三校、専修学校五校、各種学校一校の計百二十二校、煙突用断熱材では幼稚園三十七園、高校一校、専修学校二校の計四十校だったことを示した。

　さらに、再調査により十五施設はばく露のおそれがないこと、調査中の施設は早期に確認すること、劣化損傷がある保温材を保有する学校は専門業者へ相談し対策を講じるよう指導することについても述べた。

　山本広海教育部長は「知事部局との連名で市町村に調査結果を周知し、関係法令やアスベスト対策の適切な対応を通知した」「調査中の学校施設等を保有する市町村には、早期の調査の完了を要請するほか、現時点での対応状況確認を行っている」と答弁した。

　加藤貴弘委員（自民党・道民会議）の質問に答えた。

(道議会 2015-11-09付)