教職員の自家用車公用使用 承認時の免許証を確認 無免許運転防止で教育長答弁―道議会決特(道議会 2015-11-13付)
柴田達夫教育長は、道立高校長が無免許運転で逮捕された事案について、「地域の信頼を裏切ったことは誠に遺憾であり、生徒や保護者をはじめ、地域の皆さんや道民に深くおわび申し上げる」と陳謝した。今後の対応については、無免許運転防止のため、学校で自家用車の公用使用承認の際、運転免許証提示を求めるなどして、「より一層危機感をもって飲酒運転や無免許運転の根絶をはじめ、教職員の服務規律の厳正な保持に向けて指導の徹底に努めていく」との考えを示した。十一日の道議会決算特別委員会第二分科会で、大越農子委員(自民党・道民会議)の質問に答えた。
道教委の説明によると、当該校長は、二十五年九月に酒気帯び運転で検挙され、運転免許証取消二年間の行政処分を受けていたが、その後も日常的に運転を続け、ことし十月、無免許運転で逮捕された。
道教委では、交通違反・事故防止のため、校長会議や校長会総会などで指導助言するほか、道立学校や市町村教委に関係資料を提供。また、本年度、教職員の酒気帯び運転や無免許運転による懲戒処分が相次いだことを受け、八月にその再発防止を求める指導通知を発出し、特に、無免許運転について、各学校で職員の運転免許証更新漏れの有無を確認するよう指導していた。
さらに、今回の事案発生を受け、道立学校と道教委事務局の管理職を対象に緊急調査を行い、運転免許証原本の提示を受け、無免許運転を行っている者はいないことを確認した。
決算特別委員会で、柴田教育長は、今回の事案について、「道立学校の校長が、生徒の教育に直接携わる教員を監督する立場にありながら、酒気帯び運転や無免許運転という重大な事故を起こし、地域の信頼を裏切ったことは誠に遺憾であり、生徒や保護者をはじめ、地域の皆さんや道民に深くお詫わび申し上げる」と陳謝した。
また、「学校教育の成否の鍵を握るのは、保護者をはじめ地域の方々との信頼や協働を基盤として、校長のリーダーシップのもとで適切な学校運営を行うことであると考えており、こうした信頼関係や学校運営の前提となるのは、管理職をはじめとした教職員の法令等の順守」との認識を示した。
その上で、これまでの取組に加え、今後は、「指導通知を発出し、未然防止の観点から、各学校において、年度当初の自家用車の公用使用の承認の際に、運転免許証の提示による確認をするなどして、より一層危機感をもって飲酒運転や無免許運転の根絶をはじめ、教職員の服務規律の厳正な保持に向けて指導の徹底に努めていく」と答弁した。
(道議会 2015-11-13付)
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