北広島市教委の教育行政執行方針―吉田教育長説明　「志育む教育」目指して　小中一貫・確かな学力など育成

（市町村 2016-03-01付）

北広島市教委・吉田孝志教育長

　北広島市教委の吉田孝志教育長＝写真＝は二月二十二日、第一回市議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。義務教育九年間を見通した連携・小中一貫教育を推進するほか、確かな学力や豊かな心、健やかな体を調和良く育成し、一人ひとりに「生きる力」を身に付けさせる。夢や希望を抱き、社会の中で自立していくことができるよう「志を育む教育」に努めていくことを表明した。

学校教育に関する概要はつぎのとおり。

▼「生きる力を育む学校教育の推進」

▽確かな学力を育てる教育の充実

　標準学力検査および全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、各学校において学校改善プランを改定し、授業改善や個に応じたきめ細かな指導、教員の資質向上に努める。また、それぞれの中学校区で策定したスタンダードの実践に取り組み、小・中学校の連携・接続した学習・生活習慣の定着を図る。

▽健やかな体を育てる教育

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を踏まえ、各校において体力向上プランを作成し、体育授業の充実に努める。また、幼児期からの体力づくりや運動習慣を確立するため、幼稚園、保育園と小・中学校が連携した体力向上の調査、研究を行う。

▽学校ＩＣＴ環境の整備

　ＩＣＴを効果的に活用した教育を推進するため、引き続き校務用コンピューターの更新を行うとともに、小・中学校で主要教科におけるデジタル教科書の導入を進める。また、校務支援システムの導入による校務の効率化を図る。

▽特別支援教育の充実

　中学校の特別支援教育支援員を増員し、通常学級に在籍する特別な配慮を必要とする生徒の生活や学習の支援に努めるとともに、教育支援委員会や特別支援教育アドバイザーを活用し、個々の教育的ニーズに対応したきめ細かな支援を行う。

▽社会の変化や課題に対応した教育の推進

　子どもたちが成長の足跡を確かめながら自己有用感を高め、夢や目標に向かって挑戦する人を育てる「きたひろ夢ノート」の実践を充実していくとともに、望ましい社会性や職業観、勤労観を育成するキャリア教育を推進する。

▼信頼され、魅力ある学校づくりの推進

▽開かれた学校づくりの推進

　地域との協働により子どもたちを育てていくコミュニティ・スクールの充実を図るとともに、学校と地域の双方向の連携を推進する。

　なお、西部地区での取組の成果と課題の検証を踏まえ、コミュニティ・スクールの拡大について検討する。また、引き続き、土曜授業を試行し、その効果や実施に伴う課題の検証を行う。

▽教育環境の整備

　子どもたちの生きる力を育むため、義務教育九年間を見通した教育計画の立案や、小・中学校において一貫した授業方法に取り組むなど、小中連携・一貫教育をより一層推進する。

▽学校施設の整備

　引き続き、施設の長寿命化を含めた大規模改修に取組、防災施設としての機能の充実を図る。また、学校放送機器や暖房機の更新を行う。

▽地域の教育資源を活用した学校支援

　学校支援地域本部事業の効果的な運営を図るために、学校と地域住民が連携して、子どもたちの学びや育ちを支援する体制づくりに努める。

▼やさしく支えあう教育連携の推進

▽いじめ、不登校の問題

　「いじめ危機管理マニュアル」の改訂版を活用するとともに、地域や学校において、いじめ防止のための啓発や学習機会を設けていくほか、関係団体と連携し、不登校児童生徒へのきめ細かな対応を進める。

▽放課後子ども教室について

　児童が地域の中で、安全・安心に多様な体験や活動が出できる環境づくりを推進するために、大曲小学校での実績を踏まえ、さらに小学校一校を拡大していく。

(市町村 2016-03-01付)