本別町教委の教育行政執行方針―中野教育長説明　ＣＳ導入へ調査等推進　土曜学習・異校種間連携も

（市町村 2016-03-04付）

本別町教委・中野博文教育長

　【帯広発】本別町教委の中野博文教育長＝写真＝は一日、町議会第一回定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。本年度から勇足地区において、コミュニティ・スクール（ＣＳ）導入に向けた調査・準備を進める。また、昨年度に引き続き、教職員等の協力を得ながら土曜日学習・授業を実施するほか、幼児教育から高校教育までの異校種間連携事業を進めていくこととした。

執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

　新たな取組として、学校を核とした地域全体で子どもたちの学びを育むため、勇足地区において文部科学省の指定を受け、保護者や地域住民が学校運営に参画する「コミュニティ・スクール」導入に向けた調査・準備を進めていく。また、昨年度に引き続き、教職員等の協力を得ながら、土曜日学習・授業を実施するほか、保育所・幼稚園と小学校、小学校と中学校、中学校と高校など、幼児教育から高校教育までを連続的に繋ぐ異校種間連携事業を進めていく。

　国際理解教育の推進については引き続き、中学校に英語指導助手を配置し、生徒の実践的コミュニケーション能力の育成に努め、小学校においても外国語活動に対応した英語に慣れ親しむ活動の充実を図っていく。

　また、姉妹都市オーストラリア・ミッチェルに中高生を派遣し、ホームステイによる生活習慣や交流研修等を通じて、外国の文化や歴史、自然環境等を学ぶ国際理解教育の推進を図っていく。

　特別支援教育については、特別支援学級を設置するすべての小・中学校に特別支援教育支援員を配置し、一人ひとりの子どもたちに応じた個別支援の充実に努めるほか、新年度から活用する個別支援計画に基づき、幼児期から就学、そして就職に至るまでの持続的な支援を行っていく。

　いじめや不登校の根絶に向けた取組では、引き続き中学校にスクールカウンセラーを配置するほか、アンケート調査や定期的な学校指導訪問を実施するなど、未然防止・早期対応に努めていく。

　本別高校への支援活動については、文武両道の魅力ある高校を目指してＰＲに努め、「本別高校の教育を考える会」を通して、全町挙げての支援活動を展開していく。

▼社会教育の推進

図書館については、胎教からの読み聞かせの大切さを伝えるファーストブック事業を継続するとともに、芥川賞作家の玄侑宗久氏を招いた「本のまち夢づくり講演会」や出前授業を開催するなど、読書の普及と町民ニーズに沿った図書館事業を展開していく。また、郷土資料のデータ整備を進め、ふるさと情報の充実に努める。

(市町村 2016-03-04付)