南富良野町下金山小閉校式　誇り胸に伝統引き継いで　２００人が学び舎との別れ惜しむ

（市町村 2016-03-04付）

１０８年にわたる同校の思い出を振り返り、別れを惜しんだ

　【旭川発】南富良野町と南富良野町教委は二月二十七日、町立下金山小学校（内村めぐみ校長）の閉校式を同校で執り行った＝写真＝。在校生をはじめ教職員や来賓、同窓生、地域住民など約二百人が出席。百八年に及んだ同校の思い出を振り返りながら、幕引きを惜しんだ。

　明治四十一年に金山教育所として開校した同校。昭和二十二年に現在の名前に改称し、百八年の長きにわたる歴史の中で、一千五百二十六人の卒業生を送り出してきた。

　子どもの減少や校舎施設の耐震化などの課題から、子どもの望ましい学習環境確保のため、同校は町立金山小学校と統合。新年度から下金山小の敷地内に建設された新校舎で、町立南富良野西小学校として新しいスタートを切ることになっている。

　当日、池部彰町長があいさつ。「それぞれの学校で培った伝統を新しい学校でも引き継ぎ、子どもたちや先生、保護者、地域が一体となってより良い小学校を運営していくことを願う」と述べた。

　つぎに、内村校長が惜別の辞を述べた。在校生に対し、「この校舎での思い出を胸に、新しい学校生活では、ふるさとを愛する心や人とのかかわりを大切にしてほしい」と強調。「皆さんは地域の未来を担う宝。生きる力を育み、たくましい子を目指す努力を忘れないで」とエールを送った。

　続いて、上川教育局の齊藤文俊次長が、小野寺一郎局長のメッセージを代読。「これまで築いてきた学校・家庭・地域の信頼を大切にし、子どもの健やかな育成に力添えをお願いしたい」と呼びかけるとともに、在校生の新たな門出がより良きものとなるよう期待を寄せた。

　次いで、児童を代表して六年生の武田青空君による別れの言葉に移り、「受け継がれた伝統こそ宝。先輩を模範に自分を磨きたい。この学校にいられたことを誇りに思う。ありがとう、下金山小」と結んだ。

　おわりに、出席者全員で校歌を歌い、同校の歴史の閉幕を惜しんだ。

(市町村 2016-03-04付)