岩見沢市教委の教育行政執行方針 中学生対象に土曜学習会 相談・支援体制強化など(市町村 2016-03-09付)
岩見沢市教委・舛甚和俊教育長
【岩見沢発】岩見沢市教委の舛甚和俊教育長=写真=は、一日に開会した第一回定例市議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。学力向上では、中学生を対象に、塾と連携して実施する「土曜学習会」を新たに開催するほか、小学生対象の囲碁授業など、多様な学習機会を提供していく。教育支援センター事業では、スクールソーシャルワーカーを常勤化することで相談事業の円滑化、支援体制の強化を図る。であえーる三階にオープンする子ども・子育てひろば「えみふる」を中心に各機関が連携し、生まれてから成人するまでの切れ目のない子ども・子育て支援の充実に努めていく。
教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の推進
市内すべての学校が全国レベル以上の学力の定着を目指して、教師の力を結集し、子ども一人ひとりが主体的に学習に取り組む態度を育てていく。そのため、学校で統一した授業スタイルや学習規律を確立し、小中連携による九年間を見通した学力向上の取組を推進するとともに、家庭学習の習慣化を図る。
また、学校が企画・立案した学力向上対策などの事業を支援していく。
ICTの活用を通して、高度情報化社会に適応した人材の育成を図るとともに、外国語指導助手を活用し、国際理解教育を推進していく。さらに、大学の教員による出前授業や協力授業など、道教育大学岩見沢校との連携を図った教育活動を推進する。
「豊かな人間性と健やかな体を育成する教育の推進」について。「道徳の時間」の授業を充実させ、体験活動やピアサポートなどの取組を進めていく。また、学校における読書活動を推進するとともに「家読」の取組を進め、豊かな感性や想像力を育んでいく。
さらに、積極的な生徒指導に努めるとともに、命を大切にする心や他人を思いやる心、美しいものや自然に感動する心、礼節やモラルを育てる教育を充実し、豊かな人間性を育んでいく。
健やかな体の育成のために、すべての学年で新体力テストを実施し、体育の授業改善と、体力づくりの取組を通して、体力向上や運動の習慣化を推進する。
また、薬物乱用防止教育や防災教育の充実を図り、自らの判断で自分の命を守ることのできる力を養っていく。
「育ちと学びを支える教育環境の充実」について。市いじめ問題対策連絡協議会などの組織や教育支援センターの機能の充実を図り、不登校をはじめ、悩み・不安をもつ子どもや保護者、学校を支援していく。
また、子ども一人ひとりの発達を保障する特別支援教育、将来の生き方や望ましい職業観・勤労観を育むキャリア教育を一層推進するとともに、塾との連携による土曜学習会、囲碁の授業、長期休業中の「学び合い広場」など、多様な学ぶ場と機会を提供していく。
教育研究所では、「確かな学力の育成」のための効果的な授業の研究を進め、学力向上、教師の資質向上、地域や大学との連携の拠点として、一層の充実強化に努めていく。
さらに、経済的理由によって子どもたちが希望する進路等の障害にならないよう、奨学金制度の拡充を検討する。加えて、児童生徒の減少が見込まれる将来においても、適正な規模による学校教育が行われるよう、適正配置計画を進めていく。
「信頼と期待に応える開かれた学校づくり」について。子どもたちが楽しく、主体的に学ぶ授業の創造に向け、各校が自主的に行う公開研究会等を支援する。また、教師の資質向上のための各種研修会を実施する。
学校関係者評価を行い、保護者や地域住民の声を教育活動に積極的に反映させていく。また、子どもの安全を守るために、児童見守りシステムの利用拡大や地域セーフティネットづくりを今後も進めていく。
さらに、子どもに望ましい学習・生活・運動習慣、食習慣などを身に付けさせるために、「早寝・早起き・朝ごはん運動」や「家庭での五つの約束」を基本とした取組を進めていく。
子どもの学びの連続性・継続性を大切にした教育指導を進めるため、各校種間での一層の連携・交流を図っていく。
「岩見沢緑陵高校の教育の充実」について。二十八年度から普通科の中に「普通コース」と「スポーツ総合コース」を設け、より選択幅の広い教育課程の編成・実施によって、生徒の学力、多様な興味・関心に応じた教育活動の充実を図り、活力と特色ある学校づくりを進めていく。
新調理所の整備については、二十九年度中の供用開始を目指して整備を進める。
▼社会教育の推進
生涯学習の充実について、生涯学習センターでは学習情報の提供や学習活動の支援に引き続き努め、「いわみざわ市民大学」や「いわなびチャレンジスクール」で、道教育大岩見沢校との連携や市民の意見を参考にしながら学習機会と内容の充実に努めていく。
▼子ども・子育て支援の充実
「であえーる岩見沢」に子育て支援センター、幼児ことばの教室、あそびの広場、保健センターを集約して、こども・子育てひろば「えみふる」が完成する。
この「えみふる」を中心に各機関が連携して子ども・子育ての支援の充実に努めていく。
(市町村 2016-03-09付)
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