上士幌町教委の教育行政執行方針―西田委員長説明 全小中でCS導入 人づくり中心に教育展開(市町村 2016-03-17付)
上士幌町教委・西田英豊委員長
【帯広発】上士幌町教委の西田英豊教育委員長=写真=は二日、第二回町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。同町の特徴を十分に生かした教育活動を進め、地域全体で子どもたちを育むための教育環境を整備するため、関係団体・機関や学校・家庭・地域と連携・協働して、人づくりを中心に据えた教育行政を行っていく。また、町内全小・中学校に学校運営協議会を設置し、「コミュニティ・スクール」を推進していく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼地域総体で取り組む子育て・教育環境の基盤整備
▽かみしほろ学園構想の推進
町内全小・中学校に学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールとして指定する。学校運営に保護者や町民の意見を積極的に反映し、「地域とともに歩む学校づくり」を進めていく。併せて、町民が直接子どもとふれあい、子どもの育ちにかかわることができる仕組みとして、ボランティア組織である「(仮称)ゆめ育応援団」の結成を目指した取組を進め、町民と学校が協働で学校をつくる、熟議と実践の仕組みづくりを進めていく。
また、幼保小中高の連携強化により、幼児期から高校生まで一貫性のある教育を推進する。具体的には、十八歳までに生活習慣をしっかりと定着させ、自らの目標に向かって努力できる「自己管理能力」を身に付けるため、共通教材として独自に開発した手帳・ノートを導入する。さらに、現在、上士幌高校が指定を受けているユネスコスクールの認定こども園・小学校・中学校への拡大を目指し、ふるさと教育の体系化を通して、認定こども園から高校までつながりのある取組を進めていく。
▼子育て支援の充実
▽認定こども園等の充実
豊かな生活や遊びを通して、人間としてより良く生きるための基礎を習得する時期であることを踏まえ、子どもの発達の連続性を考慮して零歳から小学校就学前まで一貫した保育・教育を展開していく。二十八年度は、認定こども園に「原体験のできる森」をイメージした園庭を園舎北側に整備し、子どもたちの五感を刺激した広く豊かな経験のできる保育・教育を進めていく。
▼社会教育の推進
▽少年教育
町らしい社会教育活動の推進を中核に据え、「かみしほろ学園構想」の内容を踏まえた学校との連携や情報共有も視野に入れながら、「地域総ぐるみ」で子どもたちに必要な体験活動の機会を提供していく。また、前年度に立ち上げた「一流プロジェクト」を本年度も継続し、広く事業の成果を町内の子どもたちへと広めていく。
▼学校教育の充実
▽確かな学力の育成と体験活動の充実
確かな学力の向上を目指すため、町費による教員を採用し、前年度と同様に上士幌小学校一学年を二学級とする。また、小学校全学年において三十五人以下学級を確立するため、新四学年を二学級とし、少人数指導の充実を図っていく。さらに、学校教育推進支援教員を配置し、チーム・ティーチングによる習熟度に応じた個別指導を継続していく。
小・中学校においては、課題領域の改善と、下位層の底上げを図るため、「学校改善プラン」を作成し、基礎・基本の確実な定着を図っていく。また、家庭や地域と連携した家庭学習の習慣化、小規模校の特性を生かした学校改善の工夫に努めるとともに、チャレンジテストの活用やサポート学習の継続にも努めていく。
障がいのある就学前幼児や児童・生徒に対する適正な就学指導と教育支援の充実を図るため、関係団体・機関との連携を密にして町教育支援委員会の取組につなげていくなど、早期からの教育相談と就学後の一貫した教育支援の充実に努めていく。
また、特別な支援を要する児童・生徒の教育的ニーズに応える指導を行うため、個別の教育支援計画の作成と活用を進めるなど、幼児期から高校生に至るまで、一貫した支援に努めていく
▽豊かな心と健やかでたくましい心身を育む教育の推進
二十八年度から、体力の向上や芸術分野における豊かな感性を育成するため、体育と音楽の専門的技能を有する学校教育推進支援教員を上士幌小に二人配置し、子どもたちの学びの充実に努めていく。
また、むし歯予防を推進するため、認定こども園・私立保育所および小学校におけるフッ化物洗口や歯磨き指導を継続していく。
(市町村 2016-03-17付)
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