札幌市議会予算特別委ダイジェスト（２８年３月１４日）　教職員の多忙化軽減へ事例普及　五輪教育―モデル校指定し体験的学習

（市町村 2016-03-17付）

　札幌市議会第一部予算特別委員会が十四日、第一特別委員会会議室で開かれた。小形香織委員（日本共産党）、わたなべ泰行委員（公明党）が登壇し、「教職員の勤務実態」「オリンピック・パラリンピック教育」について質疑。檜田英樹教職員担当部長、引地秀美学校教育部長が答弁した。

　教職員の勤務実態について檜田教職員担当部長は「校務支援システムの効率化やスクールカウンセラーの配置で一定の改善が図られているものの、依然として多忙な状況」と話し、今後も負担軽減に向けた取組を進めていく方針を示した。小形委員の質問に対する答弁。

　教育課題が多種・多様化するなど教職員の精神的負担が増大している中、市教委は二十七年二月に教職員の勤務実態調査を調査。時間外勤務等は全校種・職種で月平均六十五・七時間だった。

　こうした状況を踏まえ、檜田部長は「教職員がやりがいをもって働き、子どもと向き合う時間を確保することが何よりも必要」と話し、負担軽減につながる各学校の実践事例をまとめた冊子を本年度中に配布するほか、定期的に時間外勤務や精神的な負担となっている業務を調査するなど原因の把握に努め、対応策を検討する考えを示した。

　引地学校教育部長は、オリンピック・パラリンピック教育について、二十八年度からモデル校を指定し、大会に参加した選手を招いた授業やスポーツ関連施設等を利用した体験的な学習を導入する方針を示した。わたなべ委員の質問に対する答弁。

　三十二年に開催される東京五輪は、子どもたちにスポーツを通じた興味・関心を高めるとともに、互いを尊重し合い協力する共生社会について考える貴重な機会となることが期待されている。

　引地部長は、冬季札幌五輪を題材に取り入れ、ふるさと札幌の良さを再認識する学習について指導資料を作成するほか、国が作成を進めているオリンピック・パラリンピックの映像教材を活用するなどして、教育の充実を図っていくことを説明した。

(市町村 2016-03-17付)