名寄市２９年度予算案　高校生の資格取得支援　市立大新棟建設等に１３．３億円

（市町村 2017-02-23付）

　【旭川発】名寄市は二十日、二十九年度予算案を発表した。一般会計の総額は前年度当初比五・七％減の二百二十一億四千九百三十六万円を計上した。うち、全体の二〇・九％を占める教育費は二四・八％減の四十六億二千七十七万円。減額の要因は市立大学図書館の建設が本年度で完了することによるもの。

　新規事業として、五十万円を充て、市内の高校に通う生徒に対し、就職や進学に役立つ資格の受験料等の二分の一を補助。

　また、子育て支援活動助成に二十万円を充当し、地域の育児の相互援助活動の活性化と子育て支援体制の充実を図る事業に対し、一事業で上限二十万円を助成する。

　このほか、ハード事業では、市立大学保健福祉学部再編に十三億三千四十六万円を措置。演習室や実習室不足解消のため、新棟建設や既存施設の改修を進める。

　ソフト事業では、特別支援教育学習支援員配置に五千九百三十二万円を配分し、二十一人から四人増員する。三千五百十二万円を充てた放課後児童クラブの運営では、新年度から開館時間を三十分繰り上げ、朝八時から開館。小学校休業日の児童の安全安心な居場所の提供と、保護者の仕事と子育て支援充実を図る。

　主な教育関連事業はつぎのとおり（金額単位・万円）。

▼子育て支援の推進

▽保育環境の充実（新規）＝五四六―子育て支援センターひまわりらんど、市立三保育所にエアコン設置

▽子育て支援活動助成（新規）＝二〇―地域における育児の相互援助活動の活性化と子育て支援体制の充実を図る事業を補助。一事業で上限二〇万円

▽幼児教育・保育施設への運営支援施設型給付費負担金＝三九、八〇六―子ども・子育て支援新制度に移行する民間幼稚園等を支援

▽こども発達支援＝三、五一〇

▽乳幼児等医療給付＝六、〇三四

▽ひとり親家庭等医療給付＝一、三二八

▼小・中学校教育の充実

▽風連中央小校舎・屋内運動場等改築＝一一、九七九―施設の老朽化に対応するとともに、市民に開放した図書館機能を取り入れた複合施設を目指す

▽特別支援教育学習支援員配置（拡充）＝五、九三二―四人増員し二五人配置

▽英語指導助手配置＝九〇九

▽教育研究指導事業＝七二八

▽放課後子供教室＝二六六

▽学校保健推進＝一、二八九

▽小学校教育振興＝一、八六二

▽総合学習事業＝一七五

▽教材・教具等整備＝四、一七六

▽就学援助＝四、三三七

▽特別支援教育就学奨励＝四七〇

▽中学校教育振興＝一、七七四

▼高校教育の充実

▽高校生資格取得支援（新規）＝五〇―市内の高校に通う生徒に対し、就職や進学に役立つ資格取得のための受験料を助成する。補助額は受験料等の二分の一

▼大学教育の充実

▽地元定着化推進（拡充）＝二六〇―卒業後市内に居住し、市内事業所に六ヵ月以上継続して就業している卒業生に対し、日本学生支援機構奨学金の返還額の三分の二の助成を行う。上限月額は二万円

▽市立大学保健福祉学部再編＝一三三、〇四六―再編に伴い演習室や実習室等の不足が生じるため新棟を建設するとともに、既存施設を改修

▽市立大学学修環境の向上＝一、四三〇―恵陵館臨床栄養実習室改修、空調設備設置、トイレ洋式化等

▽大学校舎バリアフリー化推進（新規）＝一、七七〇―本館南出入口外部スロープ設置、本館南出入口自動ドア設置、本館南二階多目的トイレ設置

▽コミュニティケア教育研究センター地域ケア力向上＝一八〇―保育教諭資格取得に必要な講習会の開催、各種専門職への講座や復職支援

▽大学教育振興＝一〇八、九六〇

▽実習等事業＝六、一五六

▽教材・教具等整備＝四、二八八

▽図書整備＝一、四六〇

▽コミュニティケア教育研究センター特別研究＝二六〇

▼生涯学習社会の形成

▽生涯学習推進アドバイザー設置＝一、〇三六

▽図書館資料整備＝八五八

▼生涯スポーツの振興

▽冬季スポーツ拠点化＝二、八九四―合宿受入組織の運営支援、スポーツ合宿の誘致、特別参与の阿部雅司氏による冬季ジュニアアスリートや指導者の育成

▽体育施設整備＝一、〇一七―シャンツェ維持整備、テニスコート改善整備等

▼青少年の健全育成

▽放課後児童クラブ運営（拡充）＝三、五一二―新年度から開館時間を三十分繰り上げ朝八時から開館

▽不登校児童生徒相談＝二四九

▽適応指導教室設置＝四二六

▽教育相談推進＝二九五

▼地域文化の継承と創造

▽文化振興＝一、五五〇

(市町村 2017-02-23付)