釧路市教委　小学校算数授業づくり研修会開催　明星大・細田氏が授業等　算数授業改善へ研鑚　

（市町村 2017-02-24付）

細水氏は、児童が箱の中の立体を触ってその特徴を伝える活動で、立体の特徴を楽しく探らせた

　【釧路発】釧路市教委は十六日、釧路市立昭和小学校で二十八年度地域連携研修「小学校算数授業づくり研修会」を開催した。釧路管内の小・中学校教職員約百人が参加。学校法人明星学苑教育支援室長・明星大学客員教授の細水保宏氏による授業公開や講演会などを通して、算数の授業改善について考えを深めた。

　釧路市の学力向上における喫緊の課題である「算数の授業づくり・授業改善」に焦点を当てた研修会を開くことで、教職員の指導力を向上させることが目的。

　最初に昭和小の佐久間勝教主幹教諭が、三年生の「三角形を調べよう～三角形と角」の授業を公開。学校力向上に関する総合実践事業の取組についても報告した。

　続いて、学校法人明星学苑教育支援室長・明星大学客員教授の細水氏が昭和小五年生の「立体をくわしく調べよう～角柱と円柱」の授業を公開。

　本時では、立体を二つの集合に仲間分けしたときの観点を考える活動を通し、構成要素に目を向けて図形をとらえたり説明したりすることを目標とした。

　一人の児童が箱の中の立体を触り、その特徴を伝え、ほかの児童がどのような立体かを当てる活動を実施。立体は角柱や円柱、角錐、円錐の六種類あり、立体を触った児童は「先がとがっている」「下が丸い」「角が六つある」などのヒントを述べていた。

　細水氏は立体を見る観点を考えさせ、児童は友達と話し合い「面の数」「面の形」「頂点の数」などと発表していた。

　さらに細水氏は六つの立体を角柱・円柱と角錐・円錐に分けて、「どのような視点か考えてみよう」と課題を提示。

　児童は「上に物を載せられるか、載せられないか」「横から見たら長方形か二等辺三角形か」などと発表していた。

　角柱・角錐と円柱・円錐の分け方についても視点を考えさせ、細水氏は「世の中にはいろいろな立体がある。みんなで視点を出し合ったが、考え方が違うから勉強は楽しい」「きょう取り組んだことが教科書のどこにあるか探してみてほしい」とまとめた。

　このあと細水氏が「算数のよさや美しさ、考える楽しさを味わう授業づくり～はてな？なるほど！だったら、～で創る」と題して講演を行った。

(市町村 2017-02-24付)