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当麻町が小・中学校で「誕生学」講座　赤ちゃん人形など使い学習　命の素晴らしさを実感
（市町村 2017-02-24付）

菊池氏は誕生の仕組みとともに命の大切さを訴えた

　【旭川発】当麻町青少年健全育成町民ネットワーク推進委員会（塚田宣彰会長）は二十日、町立当麻小学校（五十嵐欣也校長）と町立当麻中学校（中村勝治校長）で誕生学講座を実施した。日本誕生学協会認定講師の菊池咲十子氏が来校し、赤ちゃんの人形などを使いながら、命のはじまりから誕生までを紹介。児童生徒約百十人は命の素晴らしさや大切さを実感していた。

　誕生学は、「誕生」を通して「自分自身の産まれてくる力」を理解し、命の大切さを再認識することで自尊感情を育むことを目的としたライフスキル教育プログラム。

　同町では、同委員会が学校と連携し五年前から毎年この時期に講師を招き、小学四年生と中学三年生を対象に行ってきた。

　今回、当麻小では同校と町立宇園別小学校の児童五十三人、当麻中では生徒五十六人が参加。小学校では特別活動、中学校では道徳の時間の授業で実施した。

　菊池氏は、赤ちゃんが母親のおなかの中で大きくなり生まれるまでの成長の様子をスライドで紹介。

　また、赤ちゃんの人形や女性の骨盤の模型をもとに出産の仕組みを説明。

　「皆さんはいろいろな人に大切にされて生まれてきた。これからの人生、きょうの講座のことを忘れず、一つしかない命を大切に、友達の命も大切にして、かっこいい大人になってね」と呼びかけていた。

　さらに、中学生に対しては、「人は愛し合うことで新しい命が始まる。幸福な未来のために責任をもって、予期せぬ妊娠や性感染症を避ける知識を身に付けるべき」と強調。

　「皆さんもいつか命をつなぐかもしれない。つながれてきた命を守れる大人になって」と訴えた。

　参加した児童は「授業でも命の大切さについて勉強してきたけれど、きょうの授業ではもっと詳しく分かった。お母さんに感謝の気持ちで一杯」、生徒は「自分たちの命はたくさんの愛があって今もあることを知ることができた」と振り返っていた。

　当麻町教委の竹原祥介生涯学習アドバイザーは「小学生には友達も含めた周囲の命を大事にしてほしい。中学生は、高校進学を控えた時期だからこそ、命や自分自身を大切にすることを考えてほしい」と話していた。