歌志内市の２９年度教育行政執行方針＝森塚教育長

（市町村 2017-03-28付）

歌志内市教委・森塚勝敏教育長

　【岩見沢発】歌志内市教委の森塚勝敏教育長は三月上旬、定例市議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。中学生対象の公的学習塾を継続して基礎学力の向上に努めるほか、保護者の負担軽減に向けて小・中学校の修学旅行費用の全額助成を開始する。また、小中一貫併設校の方向性に関する検討を進める。

　教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

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▼学校教育

　幼児期は、心と体の発達の基礎を形成する最も重要な時期であり、幼稚園における集団での遊びや自然とのふれあいをはじめ、幼・小・中が一貫して基礎体力の向上を図る取組や、外国語指導助手の派遣によって、国際的な感覚を培うとともに、将来における学力向上に引き続き取り組んでいく。さらに、三十年度開園予定の認定こども園において、保健福祉課と連携してより充実した教育課程の作成やその他の教育・保育が提供できるよう努めていく。また、本年は、歌志内幼稚園としての最終年であるが、学校支援地域本部事業と連動し、地域に根ざした幼稚園になるよう努めていく。

　さらに、学校が、児童生徒や保護者はもちろん、地域からも信頼を得るためには、学校力、教師力、連携力の向上に努めるとともに、危機管理意識を高め、児童生徒にとって心身ともに安心・安全に過ごせる環境の維持、整備に努めていく。

　小中一貫教育の制度化にかかる改正学校教育法等が、二十八年四月に施行されたことに伴い、設置者が地域の実情に応じて、小中一貫教育を導入できることとなったため、小学校、中学校において教育課程の設定など具体的な計画づくりを進め、小中一貫併設校の方向性について検討を行っていく。

　インクルーシブ教育の理念に基づいた、一人ひとりのニーズに応じた支援や特別支援教育の充実を図っていく。また、各学校で策定している「いじめ防止基本方針」に基づいた細やかな取組など、子どもの人権・命の尊厳の視野に立ち、どんなに小さなことでも決して見逃さず、迅速で適切な対応をし、家庭・関係機関とより密接な連携を図って最善を尽くしていく。

　さらに、児童生徒の家庭が安心して子育てに集中できる環境を整えるため、給食食材費、補助教材費および高校等就学支援金等の助成を継続するとともに、本年度から小・中学校の修学旅行費用を全額助成する制度を新設し、各家庭の負担軽減に努めていく。

▼社会教育

　地域の中で、生きる力や豊かで強い心を育むとともに、学校で学んだことを社会で生かすことができるよう、種々の体験活動や異年齢交流などの機会を設けていく。学校支援地域本部事業を継続実施することなどにより、地域ぐるみで子どもの教育を目指すとともに、児童館での書道教室やコミュニティセンターでの公的学習塾など、施設や人材などの地域資源を有効に活用した学校・家庭・地域連携協力事業を推進していく。

　コミュニティセンター「うたみん」は、地域の拠点として、知識や技能、経験を生かす機会を設け、市民間・世代間の交流を促進し、サークル活動の充実および利用拡大を図ってきた。本年度は、若い世代にも快適に利用されるようＷｉ―Ｆｉスポットとして、ホワイエに公衆無線ＬＡＮを設置するほか、施設の主棟部分の暖房設備をＦＦ式に改修し、より利用されやすい環境整備を進めていく。

(市町村 2017-03-28付)