札幌市教委フレッシャーズセミナー　採用候補者対象に講義、演習　教員としての決意新たに

（市町村 2018-02-27付）

約７０人が講義や演習を通して学級経営や授業の指導法などを学んだ

　札幌市教委は二十三日、市内ちえりあで教員育成フレッシャーズセミナーを開いた。四月から教員となる大学生など約七十人が参加。札幌市の教育に関する講義や演習などを通して、教員としての決意を新たにした。

　二十六年度から実施しているこのセミナーは、札幌市公立学校教員の採用候補者のうち、大学・大学院の新卒者が対象。札幌市の教育について理解を深めるとともに学級経営や授業などの基本的な指導法を身に付け、新年度から教職に就く上での意欲向上を図ることを目的としている。

　はじめに、引地秀美学校教育部長が「若い先生に期待を込めて」と題して講話。札幌市が求める教員像として「教育者として、強い使命感・倫理観と、子どもへの深い教育的愛情を、常にもち続けている教員」など三点を挙げたほか、教師の心構えとして「常に子どものそばにいる」「授業を楽しむ」「時間や約束を必ず守る」「若さを前面に出し、積極的に動く」「メモや記録を上手にとる」―の五点を示した。また、教師の仕事について「自分の頑張りが子どもの成長に跳ね返る仕事」と説明し「頑張ってほしい」と呼びかけた。

　続いて、廣川雅之教育課程担当課長が札幌市の教育について講義。札幌市の目指す人間像「自立した札幌人」の育成に向けた札幌市学校教育の重点を紹介。学ぶ力の育成については「学ぶ意欲」「学んだ力」「活かす力」をバランスよく育む教育の充実を目指していることを説明したほか、活かす力について課題探究的な学習の展開例なども示した。

　また、札幌市立西野中学校の長谷川正人校長が教師に求められる力について講義し、子ども理解と危機対応に関する演習を行った。

　午後からは校種別に分かれて理科指導や生徒指導、授業づくりなどの演習を行った。

(市町村 2018-02-27付)