東神楽町の３０年度町政執行方針（教育関係）　小中一貫教育導入へ準備　新規に学校給食活用事業展開

（市町村 2018-03-08付）

東神楽町・山本進町長

　【旭川発】東神楽町の山本進町長は、二月二十八日開会の町議会第一回定例会で三十年度町政執行方針を説明した。町では、二十七年度から町長が各執行機関の方針を統括して説明している。本年度のスローガン「東神楽流・未来型まちづくりの再構築」のもと、五大重点政策を掲げ、新たな時代に向けてグランドデザインを描きながら町を再構築していくことを表明。教育関連では、三十一年度に併設型の小中一貫教育の導入を目指すほか、学校現場における業務改善や共同学校事務室の設置、部活動指導員の配置、学校給食活用事業などに取り組み、新時代を担う子どもたちを育むため、子育て支援を図る考えを示した。

　執行方針における教育関連の概要はつぎのとおり。

▼健やかな笑顔あふれるやさしいまちづくり

▽子育て支援

　安心して子どもを産み育てることができる地域づくりに向けて、「これっと」「ぱれっと」の両地域世代交流センターを子育て支援の拠点とするとともに、放課後子供教室の開催、児童クラブにおける学習支援の強化、子育て支援センターの充実、君の椅子プロジェクトの実施など、地域における多様な子育て支援の環境づくりを推進する。

　また、新たな子どもの居場所づくりに取り組む。

▼未来を拓く心豊かな人を育むまちづくり

▽幼児教育・保育

　幼児一人ひとりの発達や特性に応じて、豊かな心と健やかな体を育むため、東神楽幼稚園や中央保育園などにおいて教育・保育環境の充実を図るほか、幼稚園・保育園・認定こども園・小学校間の連携や交流を一層進める。

　また、就園奨励助成や運営助成を引き続き実施するとともに、私立幼稚園や認定こども園への支援を継続するほか、新たに認可外保育施設等への支援を行う。

　東神楽幼稚園と中央保育園については、幼保連携に向けた具体的な取組を進める。

▽学校教育

　児童生徒一人ひとりが主体的に学習に取り組むとともに、基礎的な知識・技能のほか、課題解決能力や考える力を育むことが重要であることから、きめ細かな指導や体制の充実を図るなど、よりよい学校経営を行うことによって、質の高い東神楽スタイルの教育実践に努める。

　新学習指導要領に対応して、子どもの学力や体力の向上、生徒指導や特別支援の充実を図るため、小学校と中学校の九年間の学びを連続させる併設型の小中一貫教育導入に向けた取組を進める。

　また、子どもたちの体力や運動能力の向上を目指して、体育授業の充実や新たに部活動指導員を配置するなど、運動部活動の充実を図る。

　国際理解教育については、基礎的語学力の向上を図るため、小学生の外国語教育の授業時間数を増やすとともに、幼児の外国語教育の充実も図る。

　地域とともにある学校づくりを進めるため、各小・中学校におけるコミュニティ・スクールの活動を支援・拡充する。

　また、学校の業務改善や共同学校事務室の設置など、学校組織や業務の見直しを進める。

　特別支援教育については、一人ひとりの発達段階に応じた指導や支援を行うため、特別支援学級の設置や通級指導教室の充実を図る。

　生徒指導については、いじめや不登校の対策として、スクールソーシャルワーカーを増員するほか、スクールカウンセラーを引き続き配置して、子どもに寄り添った支援や相談を行う。

　学校給食では、衛生管理を徹底するとともに、アレルギーへの対応や栄養バランスのとれた、安全で楽しい学校給食の提供と地場食材の利用拡大に引き続き努める。

　新たな食育の取組として、社会的課題に対応する学校給食の活用事業を実施する。

　学校教育環境の整備については、防犯対策設備の新設、厨房調理器具備品の更新、トイレの洋式化のほか、教職員住宅の整備や校舎の修繕などを進める。

　ＩＣＴ（情報通信技術）教材や理科教材、体育備品などの充実に引き続き取り組むほか、児童用の椅子などを更新する。

▽家庭・地域教育

　家庭・地域・学校などの連携協力を推し進めるため、生涯学習コーディネーターを引き続き配置して、地域学校協働本部や地域未来塾、家庭教育支援、土曜教育などの活動を拡充する。

▽生涯学習

　図書館などを核とした読書活動を推進するほか、地域や家庭における読書・学習機会の提供に努める。ふれあい交流館図書室の拡充など、図書館機能の充実や読書に親しむ環境づくりを進める。

(市町村 2018-03-08付)