網走市内小中学生の体力合計点―市教委まとめ　小学校男女全国上回る　組織的取組により成果　

（市町村 2019-02-20付）

網走市の全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果　体力合計点（クリックすると拡大表示されます）

　【網走発】網走市教委は、市内小・中学校における三十年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を公表した。体力合計点は、小学校で男女ともに全国平均を上回った。中学校では、男女ともに全国平均を下回ったものの、前年度より上昇し、全国との差が縮まった。市教委は「授業改善をはじめ、各学校での組織的な取組の成果」と分析している。

　三十年度調査は昨年四～七月、小学校九校の五年生二百五十一人、中学校六校の二年生二百六十二人を対象に実施した。

　実技に関する調査では、体力合計点が小学校で男女ともに全国平均を上回った。中学校は男女ともに全国平均を下回ったものの、前年度と比べ男子で一・八九ポイント、女子で三・四〇ポイント上昇し、全国との差が縮まった。

　また、中学校で五段階の総合評価のうち、Ｄ（八種目の合計得点二二～三一点）とＥ（同二一点以下）の生徒の割合が減少傾向にあり、市教委は「全体の底上げが図られてきている」と評価している。

　種目別にみると、小学校は男女ともに「上体起こし」「反復横跳び」「立ち幅跳び」の三種目で全国平均を上回った。女子は「二〇㍍シャトルラン」「ソフトボール投げ」を加え五種目で上回った。

　中学校は男子の「握力」「ハンドボール投げ」で全国平均を上回った。

　質問紙調査では、「体育・保健体育の授業が楽しい」と回答した児童生徒の割合が小学校男女で九割を超えた。

　前年度、授業で「目標を示している」「振り返る活動を取り入れている」と回答した学校と、「目標が示されている」「振り返る活動を行っている」と回答した児童生徒の割合に差がみられていたが、三十年度は、児童生徒の「示している」「取り入れている」との回答が小中ともに増加。学校の認識との差が縮まった。

　一週間の総運動時間は、これまで一時間未満の児童生徒の割合が全国平均を上回っていたが、三十年度は小中ともに全国平均を下回った。特に、中学校女子で「〇分」の割合が八・〇％にとどまり、改善の傾向がみられた。

　市教委は「授業改善をはじめ、各学校での組織的な取組の成果が表れているのでは」と分析している。

　今後は、運動が苦手な児童生徒でも楽しめるような運動機会の創出を図るほか、一校一実践の取組の充実、日本体育大学と連携した教員向け研修の実施などを進めていく方針。

　学校教育部の大西篤次長は「調査の数値に表れる面と表れない面、両面のバランスを重視した取組を進めていきたい」と話している。

(市町村 2019-02-20付)