高校生対象 昨年のLINE相談試行 38件成立、友人関係最多―札幌市子どもアシストセンター(市町村 2019-03-06付)
札幌市子どもの権利救済機関(=子どもアシストセンター)は、昨年試行実施したSNSアプリ「LINE」での相談に関する報告をまとめた。市内の高校に通う生徒を対象に実施し、三十八件の相談が成立。相談内容は友人関係が最多で、親子・兄弟関係、男女交際と続いた。三十一年度以降も、LINE相談を試行的に実施するとしている。
センターは、権利侵害に悩んでいる子どもに対し、迅速かつ適切な救済を行うことを目的として、幅広く相談に対応。相談員七人が電話やメール、面談で受け付けている。しかし近年は、SNSの急速な浸透などを背景に、メールでの相談件数が減少傾向にあった。
このため、昨年、SNSアプリ「LINE」での相談を試行的に実施した。新たな手段としてLINEを導入するに当たっての体制や経費、技術的な課題などを把握し解決策を検討することが目的。
対象は市内の全高校に通う一年生のほか、市立・私立の高校に通う二・三年生計約三万人。実施期間は三十年九月十八日から土日祝祭日を除く十七日間。午後四時から三時間、LINE相談を行い、三~四人の相談員が専任で対応した。
LINE相談では、センターのアカウントを“友だち”に登録し、受付時間内に相談内容をトーク画面に投稿することで対応が可能となる。
実施した結果、相談アクセス数が百十件で、このうち、三十八件で相談対応が成立。相談者は男性が約三割、女性が約五割、不明が約二割だった。相談内容は友人関係が最多で、つぎに親子・兄弟関係、男女交際などが続いた。
LINE相談について、子どもや相談員から新たな手段として評価する意見などが多く寄せられた。課題については、相談期間等の拡大における相談員の勤務体制の検討のほか、生徒に確実に浸透する事前広報の研究の必要性などを挙げている。
今後について、成果と課題を踏まえ、三十一年度以降も期間を定めてLINE相談を試行実施する。
相談の実施結果はつぎのとおり。
【友だち登録数】
▽一二九人
【アクセス数】
▽一一〇件(受付時間内四七件、受付時間外六三件)
【相談対応成立件数】
▽三八件
【相談対応成立件数の内訳】
▼男女別
▽男性=一一件(二八・九%)
▽女性=二〇件(五二・六%)
▽不明=七件(一八・四%)
▼学年別
▽一年生=一九件(五〇・〇%)
▽二年生=七件(一八・四%)
▽三年生=三件(七・九%)
▽不明=九件(二三・七%)
▼相談対応の所要時間
▽一二〇分以上一八〇分未満=一件(二・六%)
▽九〇分以上一二〇分未満=二件(五・三%)
▽六〇分以上九〇分未満=一四件(三六・八%)
▽三〇分以上六〇分未満=一二件(三一・六%)
▽一〇分以上三〇分未満=七件(一八・四%)
▽一〇分未満=二件(五・三%)
▼相談内容
▽友人関係=一〇件(二六・三%)
▽親子・兄弟関係=七件(一八・四%)
▽男女交際=三件(七・九%)
▽身体的問題=二件(五・三%)
▽性に関する相談=二件(五・三%)
▽学習・進路=二件(五・三%)
▽いじめ=二件(五・三%)
▽その他=一〇件(二六・三%)
(市町村 2019-03-06付)
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