性別によらない名簿　２０２０年度まで導入　近く全市立学校へ通知―札幌市教委

（市町村 2019-03-06付）

　札幌市教委は、全市立学校に性別によらない名簿の導入を求める方針を示した。男女共同参画社会の一層の推進や性的マイノリティの子どもへの配慮の充実を図る観点から、新学習指導要領の全面実施となる二〇二〇年度までに導入を求めるもの。近く全市立学校に性別によらない名簿の導入を求める通知を発出する。四日の札幌市議会予算特別委員会で檜田英樹学校教育部長が三宅由美委員（民主市民連合）の質問に答えた。

　市教委は、これまで性別によらない名簿を使用している学校に聴き取り調査を実施。また、本年度の人権教育推進事業の課題5「人権教育を基盤とした学校づくり等の研究」で、研究推進校の小・中学校四校が性別によらない名簿に関する取組を推進するなど、導入に当たっての課題や成果を検証してきた。

　檜田学校教育部長は四日の市議会予算特別委員会で、「教育委員会として、男女共同参画社会の一層の推進や性的マイノリティの子どもへの配慮の充実を図る取組の一つとして性別によらない名簿の導入が必要」と述べた上で、近く全市立学校に性別によらない名簿の導入を求める通知を発出する方針を示した。

　導入の時期については、準備の整った学校からできるだけ早く実施することを求めるほか、新学習指導要領では特別な配慮を必要とする子どもへの支援が重視されていることから、全面実施となる二〇二〇年度までに各学校で導入されるよう周知徹底を図っていくこととした。

(市町村 2019-03-06付)