札幌らしい特色ある学校教育　効果的学習へ計画立てを　第２回連絡会議等開く

（市町村 2020-02-20付）

実践校１６校・２園の担当者が出席した

　札幌市教委は１７日、市教委会議室で札幌らしい特色ある学校教育推進事業第２回研究実践校連絡会議兼推進検討プロジェクト会議を開いた。雪・環境・読書の各テーマを研究してきた実践校１６校・２園の担当者が集まり、研究成果や課題を報告。少雪の場合の活動内容の検討や、効果的な学習に向け十分な計画立ての必要性が示された。

　研究実践校連絡会議ではテーマごとの部会で取組内容、成果、今後の課題について意見交換後、全体会を実施。

　全体会では佐藤圭一教育課程担当課長があいさつ。

　事業開始から１０年が経過したことにふれ、「他都市と比較すると特色のある取組。雪に親しみ、読書を楽しみ、環境教育もしっかり子どもたちに根付いている」と述べた。

　その上で、「今後は小中一貫教育が大きく位置付けられる。小学校で学んだことを中学校で発展的なものとするためによりよい教育の推進を図ってほしい」と呼びかけた。

　続いて、テーマごとに実践の成果を発表。

　「雪」に関する教育課程実践校の担当者は、他学年との交流活動のほか、体育の授業でスノーホッケーを実施するなどスポーツが苦手な子どもも参加しやすい取組を報告。「体力の向上にもつなげることができた」と成果を発表した。

　課題として、例年にない少雪の影響から「計画に困難が生じた」「雪が少なかった場合の活動内容も考えておく必要がある」と報告した。

　「環境」に関する教育課程実践校の担当者は「各校周辺の環境において長期的スパンから研究を進めてきた」と報告。公共の場で発信する機会を通して、子どもたちは「自分たちの学びを振り返り、“環境を大切にする”という想いを感じることができた」と述べた。

　「読書」では、学校図書館の利用促進のため、図書館司書と連携して選書選びのサポートするなど、生徒が気軽に図書館に足を運ぶ体制を構築できたことを報告した。

　課題として、「限られた時数で効果的な学習活動を図るために、十分な計画立てが必要」なことを挙げた。

　教育課程担当課の森岡香子企画担当係長は「今後も同事業の普及啓発に向け、教科等横断的なアプローチやオリンピック・パラリンピック教育からのアプローチなど多種多様に働きかけていく」と話した。

(市町村 2020-02-20付)