ＩＣＴ等活用し振興　後期読書活動推進計画案　恵庭市教委

（市町村 2020-03-10付）

　恵庭市教委は、令和２年度から５年度までを計画期間とする市読書活動推進計画（後期）案をまとめた。基本理念「本と出会い　人と出会い　つながりひろがる　読書のまち　恵庭市」のもと、新たに全校における学校図書館全体計画の策定や、カードレスＩＣ化システム導入などの取組を設定。市民、家庭、地域、学校、市が一体となった取組を積極的に実践し、一層の読書振興を図っていく。

　計画は、市人とまちを育む読書条例のもと、「本と出会い　人と出会い　つながりひろがる　読書のまち　恵庭市」を基本理念とし、平成２６年度から令和５年度までの１０年間を計画期間として策定されたもの。社会情勢の変化や計画の進ちょく状況に対応するため、中間である元年度を目途に見直しを行った。

　計画案では、基本方針に①生涯各期に応じた読書活動の推進と環境づくり②市民との協働による読書活動の推進③図書館サービスの充実と適切な環境の整備―の３点を設定した。

　主な新規の取組をみると、①では「学校図書館の充実と活用による読書活動の推進」において、新たに学校図書館全体計画の策定を追加。各校の策定状況に差があることから、全小・中学校で策定することを目標に働きかけていく。このほか、障がいのある児童生徒に応じた資料や新聞・雑誌などの様々な資料の整備を盛り込んだ。

　「高齢者や障がいのある方へのサービスの推進」においては、新たにサピエ図書館（日本点字図書館による展示、音声データ等インターネット配信サービス）の活用を追記した。

　③では、「ＩＣＴを活用したサービスの推進」において、カードレスＩＣ化システムを導入。非接触型の生体認証などで、無人の自動貸し出しを行う。複合施設「えにあす」内の恵庭分館において、図書館情報システム更新を終えた３年３月ごろを目途に導入し、効果を検証していく。

　「読書のまちにふさわしい図書館づくり」では、自宅とも職場・学校とも隔離された自分らしい時間を過ごすことができる場所・サードプレイスの創出を追加。市民の要望に応えながら、居心地の良い場所の提供を考えている。

　１２日までパブリックコメントを受付中。市民の意見を取り入れた上で、図書館協議会、教育委員会を経て３月中に決定する。

(市町村 2020-03-10付)