富良野市２年度教育行政執行方針　森林学習プログラム充実　４年度　義務教育学校開校

（市町村 2020-03-12付）

富良野市教委・近内栄一教育長

　【旭川発】富良野市教委の近内栄一教育長は令和２年度教育行政執行方針において、東京大学北海道演習林の恵まれた森林資源を活用した森林学習プログラムの充実と活動体制の強化を図る意向を示した。また、４年度開校予定の仮称・樹海義務教育学校における増築と校舎改修の設計に着手する方針を示した。

執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼主体的な学びを育てる　知育の木

　学力向上については、児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、各学校において分かる授業を展開するため、学習指導方法の工夫改善や学習環境づくりに取り組む。

　環境教育については、東京大学北海道演習林の恵まれた森林資源を活用した森林学習プログラムの充実と活動体制の強化に努め、地域の自然環境を生かした体験活動によって、豊かな感受性や生命の尊さを培う教育に取り組む。

　外国語教育については、引き続き外国語指導助手を小・中学校へ派遣し、各校と連携した指導体制による“英語が使えるふらのっ子”を目指した外国語活動の取組を進める。

　特別支援教育については、支援体制の強化を図り、保育所・幼稚園・各学校間の円滑な引き継ぎに向け、関係機関との連携や学校や保護者に対する相談・支援の充実に努める。

　学校司書の拡充によって、市内すべての小・中学校において学校図書館の機能の充実を図り、児童生徒の読書活動、探究活動による読解力や情報活用能力を育成する場としての活用を進める。

▼自主自律の心を育てる　情意の木

　道徳教育については、富良野にゆかりのある講師陣による心に響く道徳教育を推進するとともに、生命の尊さや他人を思いやる心、規範意識の醸成に努める。

　情報教育については、さらなる校内のＩＣＴ環境の向上を進め、Ｓociety５・０時代を生きる子どもたちのために、情報活用能力の育成に努め、論理的思考や情報モラル、社会を生き抜く力を育む教育に取り組む。

▼恵まれた環境と食で育てる　健康の木

　体力の向上については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を踏まえ、学校における体育・健康に関する指導の改善と家庭における規則正しい生活習慣の定着に努める。

　防災教育・危機管理については、自然災害、事故、事件等に対する危機管理体制の徹底を図るとともに、防犯訓練、火災や地震を想定した避難訓練を実施し、児童生徒の安全対策や学習機会の充実を図る。

　学校施設の整備については、元年度策定の学校施設長寿命化計画に基づき、富良野小学校教室棟改修の設計を実施する。

　また、４年度開校予定の仮称・樹海義務教育学校の増築および校舎改修の設計を実施する。

▼原点を見つめ未来への輪を広げる　学びの大地

　コミュニティ・スクールについては、各コミュニティ・スクール間の情報共有や委員等の交流を深めるため、研修会等を実施し、活動の一層の充実に努める。

　児童生徒のコミュニケーション能力の向上については、演劇的手法を取り入れたワークショップを小・中学校で引き続き実施する。

　学校における働き方改革については、教職員の業務の質の向上・改善、専門性や人間性の向上の実現に向け、学校・保護者・地域と連携し、適正な勤務環境づくりに取り組む。

【社会教育】

▼家庭教育

　家庭教育については、地域や学校、関係機関と協働・連携を図りながら、家庭教育講演会・セミナーの開催や子どもの発達段階に合わせた家庭教育ハンドブックを作成・配布する。

▼青少年教育

　学校支援ボランティアの活用や学社融合推進事業、子ども未来づくり事業およびふらのまちづくり未来ラボ推進事業を実施するとともに、関係機関との連携・協力による青少年健全育成に取り組む。

(市町村 2020-03-12付)